ウェールズに行く
――ウェールズ旅行あれこれ・準備――

Half the journey is starting (Welsh Proberb)
旅半ばにて旅は始まり (ウェールズの諺)




注意!:これらの情報には正確をきしておりますが、個人の責任において使用してください。万が一そちらが損害をこうむった場合、当方では一切責任を負いかねます。ご了承ください。
またこのページは、日本国内在住で日本国籍を有している方を対象に書いております。ご了承ください。




ウェールズ旅行への準備(旅の計画編)
ツアー? 個人旅行?
 旅行会社主催の(団体)ツアーに申し込むか。それとも個人旅行とするか。初めて行く人は、悩むかもしれない。

 どちらにもメリット・デメリットがある。ツアーの利点としては、ツアーに含まれるもの全てを手配を旅行代理店でしてくれることだろう。列車などのチケットや宿の手配は結構煩雑である。それらを代行してくれる。また予定を考える必要がない。ガイドが着くツアーならば、観光地の目玉は案内してくれる。終日自由行動になっている場合でも、オプショナル・ツアーが用意されていることもあり、何をしていいかわからない、ということはないだろう。一言で言えば、楽だ。一般にツアーのほうが個人旅行より高額だが、セール対象商品では、ツアーのほうが安価になることもある。

 個人旅行の利点は、何といっても自分の目的地に予定が許すだけ滞在できることだ。ただし計画から情報収集、列車のチケット、宿の予約、場合によってはレンタカーの手配など、全て自分でせねばならない。それを日々仕事の終わった後に行うわけだから、結構疲れてしまう。宿などの予約も、オンラインで出来るものがあればよいが、なければ先方にメールを送るか、国際電話をかけねばならない。

 出発前から苦労はしたくない・・・ と思う方もいるだろう。しかし、ここで良く考えてほしい。ウェールズまで行ってしまえば、そのような苦労は全てウェールズの豊かな自然が癒してくれる。そう考えれば、旅行前の手間など惜しくない。ツアーではホテルに滞在することになるが、B&Bやファーム・ハウスに泊まってこそ現地の魅力を感じることができる。加えて宿泊費も、大抵の場合、ホテルよりB&Bのほうが安い。

 ・・・ と、ここまで読んでもらってなんだが、ひとつだけ最後に注意事項がある。それは、ウェールズのみを訪れるツアーは日本国内では主催されていないということ(2008年8月現在)。ウェールズを行程に含むツアーですら、非常に稀なのだ。従ってウェールズを訪れようという場合は、個人旅行しか選択肢がないことになる・・・ 。

航空券の手配
 航空券の手配は旅行代理店に依頼するか、航空会社のホーム・ページ等で申し込むことになる。よほど慣れた人でない限り、旅行代理店に頼もう。最近の旅行代理店は親切で、出国日/帰国日と直通便/乗り継ぎ便などの希望を告げると最安値のものを提示してくれる。

 便に関しては「ウェールズ旅行・交通編」などを参照のこと。

宿の手配
 宿の種類など詳しくは「ウェールズ旅行宿編」を参照のこと。ここでは予約前の注意点を挙げておく。

       
  1. 宿のサイトを訪問するか、宿のパンフレットを請求する。ガイドブックの情報だけでは足りない。
  2.    
  3. 宿泊費は宿に実際に訊いてみるまではわからない。
  4.   
  5. en-suiteと表記されていても、実際にはバスタブがなく、シャワーのみの場合もある。
  6.    
  7. 子どもを歓迎しない宿もある。予約前に訊いた方が無難。
  8.    
  9. 朝食が料金に含まれているか否か。実はウェールズの宿では経験がないのだが、イングランドの有名観光地の宿で、「朝食こみ」と表示されていたのにも関わらず、実際に出されたのはトーストと紅茶/コーヒーのみで、それ以外は全てオプションとして有料という宿があった。
  10.    
  11. TV、お茶の設備(tea facility)など室内設備が整っているかどうか。
  12.    
  13. インターネットの使用を考えている人は、無線LANの有無をチェック。
  14.    
  15. 交通の便。最寄り駅からの距離や、移動手段など。現地で車を運転する人は、駐車場の有無も。


ウェールズ旅行への準備(荷物編)
スーツケース
 なくても旅行は出来るが、あったほうが何かと便利だろう。ただし購入するとなると、旅なれた人でなければ、必要な大きさなどがわからず、悩むことになると思う。下に大きさの目安を掲げてみた。想定基準は旅行期間が春から夏で、他に機内持ち込み用荷物がひとつ、一人旅行である。

寸法 幅×高さ×奥行き(cm)容量(liter)日程
38×55×2424-352〜3
49×68×2835-704〜 7
53×75×3070-907〜14
60×82×3295以上2週間以上

参考:Samsonite Japan


 寸法はメーカーによって千差万別なので、おおよそのものをあげている。購入する場合は、容量を参照してほしい。

 ただし実際問題で、セーターなどかさ張る衣類などを日本から持参せねばならぬ場合は、一ランク上の大きさのものが必要になるだろうし、そもそも、男性と女性では衣類をはじめ持ち物全般に相違が出てくる。また電化製品や日本からの土産物などを持参する場合は、ケース内にその分のスペース確保が必要だ。場合によっては、これも一ランク上の大きさのトランクが必要になるだろう。

 家族で出かける場合など、他人(子どもなど)の荷物も入れねばならぬ場合も、ワンランク上のものが必要である。

 忘れがちなのが、土産品や現地で仕入れた資料の保管場所である。当然、スーツケースの中に入れることになるので、出発前にスーツケース内に余裕を確保しておく必要がある。また、このあたりも考慮に入れて、サイズは選ぶべきだ。

 色やデザインは重要である。特に到着先の空港で荷物を受け取る際に、黒や灰色など、多くの人が使用している色だと目立ちにくい。また出っ張った部分があるデザインだと、列車内のラックに入らないこともある。


Yoshifum! Nagataの歴代スーツケース
オレンジ色やライト・イエローだと空港の手荷物受取所でも見つけやすい。


 内部の点検も購入前には必要だ。特に仕切り幕の取り外しの可否や、内部にキャリーハンドル収納のための出っ張りの有無は必ず確認しておくこと。仕切り幕のないものはないだろうが、これについた収納用ポケットの数は確かめておいたほうが良い。このポケットは何かと便利で、良く使う小物や未使用品(電池など)を入れておくと、探さずに済む。


スーツケース内部
[上]仕切り幕。左のほうは3つのポケットに区切られている。
[下][左]キャリーハンドルの収納が内側に出っ張ったタイプ。[右]平面なタイプ


 同様にキャスターの数、キャリーハンドルの長さや握り具合など、実際に手にした感覚は重要だ。あまり車輪の小さいものだと、書籍など重い荷物を入れた場合、軋んで持ち運びがしづらくなる。余談ながらプラスチック樹脂製の車輪だと、車輪の穴と軸の間に小石がつままるなどして、金属の車軸との摩擦から稀に変形することがある。実際に使用中に少しでも車輪の回転に異変を感じたら、チェックする癖をつけておこう。


キャリーハンドル(写真左)とキャスター(写真右)

 なお2007年以降、各航空会社で機内預けの荷物に対する重量制限が、非常に厳しくなっている(「預け入れ荷物の重量制限」参照)。重量制限を超えないためにも、スーツケースそのものの重さも考慮したい。

 60リッター以上の容量のスーツケースであれば、スーツケース自体に5〜6.5キロほどの重さがある。例えば重量制限が23キロであれば、荷物に割り当てられるのは残りの13.5キロである。1週間以上の滞在の場合、これだけの少ない用量で一体どうやって旅をするのだ、と思う。何しろ最近は、電化製品まで持参しなければならないため、かさばらなくても重量だけは増えるという現象が起きる。以前の「着替えと日用品」のみで旅行ができた時代ではない。だが航空会社が時代遅れの対応を続ける限り、こちらのほうで損をしないように上手に立ち回る必要がある。このあたりのことも考慮に入れ、スーツケースは購入すべきである。

預け入れ荷物の重量制限
 2007年以降、各航空会社で機内預けの荷物に対する重量制限が、厳しくなっている。以前は制限重量(※航空会社によって異なる)を多少超過しても見逃してくれた。だが最近では追加料金を徴収されるか、預け入れを断られる。

 たとえば2011年08月現在、ブリティッシュ・エアウェイズやヴァージン・アトランティック航空でエコノミー・クラスを使用した場合、23キロ以上32キロ以下の預け入れ荷物には、40ポンド(※アメリカから搭乗する場合は60アメリカ・ドル)の追加料金が必要となる。32キロを超える荷物の場合は、受け入れそのものが拒否される。

 私の場合、2007年8月に旅行した際には、イギリスまでの便は大丈夫だった。だがイギリスおよびアイルランドの国内線で、それぞれ日本円にして1万円近い額を徴収された。この経験から言えることは、出来るだけ荷物は軽く、ということだが、電化製品が必然的に増える昨今ではそれも難しい。航空会社のほうで現代という時代に合った対応を強く求める。

スーツケース・ベルト
 スーツケースに巻き、不用意に開いてしまうことを防ぐためのベルトだが、これを使用しているのは大抵日本人のようだ。一説によると、日本人かどうかを見分ける際に、向こうの人はスーツケース・ベルトを目印にしているらしい。これはあくまでも噂だが、本当ならば、日本人を狙った犯罪の標的にされる可能性が高くなる。

 余談ながら私の場合、一回の旅行でスーツケース・ベルトが最後まで手許にあったことがない。大抵、最初の空港に着いた時点でなくなっている。

機内持ち込み
 機内持ち込みの荷物は、通常、一人につきひとつである。これに加えて、ハンドバックかもしくはノートパソコンどちらか一つであれば一緒に機内に持ち込める。つまり機内には大小ふたつ鞄を持ちこむことが可能(※このふたつの鞄は、大ひとつ、小ひとつという計算になり、大ふたつは不可能だ。持ち込み許可のサイズに関しては、各航空会社の公式サイトを参照いただきたい)。この際、大きいバックの中に小さいバックを入れて持ち込むこと(例:バックパックの中にハンドバックを入れるなど)は、2011年8月現在、大丈夫だ。

 注意したいのは、持ち込む荷物の大きさとその中身である。特に2001年の9.11アメリカ同時多発テロや、2005年のロンドン同時爆破テロ事件以降、その制限内容は厳しくなっている。大きさや持ち込み許可の方法に関しては、刻々と変わるので、詳しくは各航空会社や空港に訊ねてほしい。

 この際、気をつけたいのは、日本の空港ではOKのものも、海外の空港では駄目の場合もあることだ。現地で国内線に乗り換える場合や、日本への帰りの際に影響が出るので、注意深くしたい。

 最近では、鋭利な刃物のほかに、ライターやスプレー缶、ある一定量以上の液体やジェル状のものの持込が禁止されている。またアメリカの航空会社を使用する際には、空港内の免税品店で購入した液体製品(例:酒類や化粧品など)の持ち込みも禁止されている。注意が必要だ。2005年には眼鏡ケースが不可だった(註:かけて搭乗する場合はOK)ので、眼鏡をサングラスの両方を持ち込む場合、片方は機内預けに入れねばならず、不便だった。

 なお写真用フィルムは、必ず、機内持ち込みにすること。そうしない場合は、強烈なX線を浴びて感光してしまう。・・・ とはいっても、最近の皆さんは、ほとんどデジカメなんですよね。

必須品
 パスポート。これは長期/短期を問わず、必須。5年用と10年用の二種類がある。イギリスの場合、有効期限が「滞在日数プラス2ヶ月」以上なければならない。日本国籍をもっていて、6ヶ月以上の滞在ならば、ビザも必要になる(いずれも、2008年8月現在)。変更される場合もある。詳しくは大使館などに訊ねてほしい。

 航空券もしくは航空券の引換書。高額なツアーでは添乗員が用意し、預かってくれるが、それ以外では個々人で管理するようになる。したがって首下げ式の貴重品袋(市販されている)などを利用し、身に着けておくことをお勧めする。この際、航空券は汗をかいた時のことを考えて、薄めのビニール袋で包んでから貴重品袋に入れよう。

 この貴重品袋だが、長期滞在する人は洗濯用にふたつ持っていくことをお勧めする。短期滞在の場合でも、汗をかくことが予想される場合、やはりふたつ持っていくと便利だろう。もっとも貴重品を入れたまま洗濯したり、部屋などに放置したりしないように・・・ 。

 また以前は、格安航空券を旅行代理店を通じて購入した場合、事前に航空券の引換書が渡され、出発当日にカウンターで航空券と交換した。その後、各航空会社のカウンターでチェックインする方式がとられていたのだが、しかしながら最近では、E-チケットを発行する旅行代理店も増えたようだ。注意が必要である。

 現金も必須。インターナショナル・キャッシュ・カードを使用する人も、予備に持参したほうが無難だ。

 パスポート、クレジット・カード、航空券、キャッシュ・カードの各種番号、発行日/有効期限、緊急時(紛失の際など)の連絡先はメモしておこう。そのメモは、肌身離さぬように。トラベラーズ・チェックを使用する人は、その番号を控えておくこと。

 常備薬や風邪薬、胃腸薬は必須。一般的な薬は薬局で購入できるが、効き目が強いなど日本人向けではない。重病の経験がある人、アレルギーのある人、持病のある人などはその旨を書いた英文のメモなどを用意しておくことをお勧めする。場合によっては、医者に英文の診断書(有料)を書いてもらうのも手だ。

 その他、列車のパスやホテルのクーポン券、チケット(特にEチケット)など、日本で手配したものの中には現地で書類が必要になるものもあるので、忘れずに!

必需品
 雨具、ガイドブック、辞書は必需品。

 雨具は折り畳み傘のほかに、レイン・コートもあると便利だ。イギリスの人は雨になるとフードつきのヤッケ(合羽)を着るが、これは中々便利である。ウェールズでは残念ながら見たことがないのだが、スコットランドのエジンバラで簡易ヤッケを販売しているのを見たことがある。日本のビニール傘(俗に言う100円傘)みたいなものだが、防寒の役目も果たし、実用性が高い。

 インターナショナル・キャッシュ・カードは、日本円で預金をし、それを現地のATMなどで現地通貨で引き出せる、非常に便利な一品だ。

 だがそれを便利と感じるかどうかは、正直なところ、旅の経験によるだろう。日本のATMと違い、操作にまごついているとすぐにカードが戻ってくるか、最悪、機械がカードを飲み込んでしまう(犯罪防止のためにカードが銀行側に確保される)。

 またウェールズとはいえ、引ったくりの被害にあわないためにも、金銭を引き出す時には周囲に注意が必要。また現金の引き出しには1回ごとに所定の手数料がかかる。これは日本円で200円程度だが、取引先の銀行によって異なるので銀行に確認されたし。いずれにせよ小額づつ何度も引き出すと、手数料がかさむことになる。また1日の引き出し限度額も決まっている。注意が必要だ。

 インターナショナル・キャッシュ・カードの不利な点ばかりを並べたが、実際に私はイギリス・アイルランドを旅する場合には、非常にお世話になっている。と言うよりも、前回の旅からの繰越金を除けば、全てこれでまかなっている。多額の日本円を持ち歩くことも、宿においておくことよりも、断然に安全であり、便利だからだ。また銀行や両替所のない田舎の村でも、ガソリン・スタンドやTESCOなどのスーパーマーケットには必ずATMがあるので、現金がなくなるという心配がない。

 保険は事前に旅行代理店で申し込むことも出来るし、空港でも申し込むことが出来る。セット料金のものもあるが、組み合わせによってはバラがけのほうが安くなる。バラがけの場合、携行品をかけるのを忘れないように! 私の場合、毎年お世話になっている・・・ 。

 車を運転する人は、国際免許証と日本の免許証の両方が必要。レンタカーを借りる際に、日本の免許証の提示を求められる場合がある。道路地図は現地の観光案内所や大型書店でも買えるが、既にもっている人は持参したほうが良い。インターネットで道案内を検索した人は、その検索結果をプリントアウトした用紙を忘れぬように。

 着替えや下着、靴下などは経験に応じて用意しよう。「下着などは現地で洗い・・・ 」などの記述は、判で押したようにガイドブックで見られる。だが渡航期間が1週間以下など少ない場合は、全行程分を持参したほうが楽だ。また移動などの関係から宿を頻繁に変わる場合などは、洗濯をしても乾かす時間がないので注意が必要だ。

 洗濯をした場合、よほど環境の整った場合を除き、室内で干すことになる。だが特に北部では、夏でも夜のうちに乾くことは稀だ。宿に乾燥機があり、借用できるならば話は別だが、B&Bではまずない。コインランドリーが宿の近くにあればよいが、私の経験上、見かけるほうが稀である。

 上着などの防寒具は一枚余分にあると良い。特に北部に行く人は、夏でも上着か薄手のセーターが必要だろう。特に雨が降ると、イングランドとは比べものにならないぐらい現地は寒い。

 洗面用具は持参する。女性ならば化粧品、男性ならば髭剃りを忘れないように。日本のホテルでは、これらは一部アメニティでまかなえるが、現地ではまず見たことがない。

 ハンド・クリームは、ほとんどの人が必要とするのではないか。水が硬質のためか、肌荒れしやすい。また空気が違うので、喉がおかしくなりやすい。喉飴や喉の薬は、日本ではあまりお世話にならない私だが、海外旅行の際は必需品になっている。

 ポケット・ティッシュは持参したほうが無難。店頭では売られていない。また東京の渋谷のように、広告入りのティッシュを配っていることもない。

 ビニール袋は持っていったほうが良い。汚れ物を入れるばかりではなく、突然の雨に濡れた衣類を隔離するなど、用途は広い。また現地のスーパーや商店でもらえるビニール袋は、非常に破れやすいので、使いようがない。

 日本の民宿とは異なり、寝巻きは必要だ。スリッパはまず出ないので、日本より持参すること。スリッパは機内に持ち込むことをお勧めする。長い飛行時間中には靴を履いたままだとかなり辛い。またスーツケースの中が許すならば、靴は余分に1足持っていくと連日の雨にあった場合などに重宝する。私の経験上、靴がずぶ濡れになり、渇かなくなったことは何度もある。そのような場合、替えの靴があると気分的にも身体的にも楽なのだ。

 耳かきや爪切りは、1週間以上滞在する人ならば必需品だ。絆創膏や綿棒も何かと重宝する。

 最近の電化製品は、充電器を使用するものが多い。携帯電話、デジカメ、HDプレイヤー、ビデオ・カメラなどは、大抵、専用の充電器を必要とする。このため充電器は必需品となるが、出国前にその充電器が変圧器内臓かどうかを確かめておこう。変圧器が内蔵されているものでも、コンセントと変圧器を結ぶコードが日本の電圧のみ対応のものがある。この場合、240V、50HZ対応のコードが別途必要となる(大型家電店などで購入可能)。またプラグの形式はBFタイプと、日本のそれとは形式が異なる。プラグの変換アダプタも必要だ。

 電池やフィルムは予備を必ず持っていこう。フィルムは高価だし、特殊な電池(ボタン電池や充電用電池)などは現地では手に入らない。高感度フィルムをもっていく人は、念のためX線防護用バッグ(大型カメラ店などで入手可能)の中にフィルムを入れておけば、安心は増す。未だに私のように録音にDATを使っている人は、DAT用のテープを忘れると悲惨なことになる。現地ではまず手に入らないだろう!(いや、最近では、日本でも入手が非常に困難だが・・・ )。

便利な持ち物
 日本の旅行用ガイド・ブックを眺めていると、持ち物リストが掲載されているものもあり、つくづく至れり尽くせりだな、と、思ってしまう。特に海外旅行に初めて行く人にとって、何を持っていったら良いかは悩むところだろう。そこで、私がイギリス・アイルランド旅行の際に感じた「あると便利な持ち物」を、徒然なるままに掲げてみようと思う。

 まず、石鹸とシャンプーは日本から持参したほうが良い。ホテルならば確実に用意されているが、B&Bやゲスト・ハウスではないことが多い。また用意されていたとしても、シャンプーもリンスもボディ・シャンプーもひとつに兼ねたものであったりする。香料がきついものもある(日本の比較ではない)。なので特に香りが気になる人は、持参したいところ。

 タオルは宿が用意してくれる。それでも長期旅行する人には、持参を勧めたい。荷物にはなるが、予期せぬ雨風で全身ずぶ濡れになった時は、乾いたタオルほどありがたいものはない。

 夏でも長袖Tシャツが1枚あると便利だ。涼しい日には特に重宝する。スカーフも同様。夏でも飛行機の中は寒い(特に上空に出てから)ので、機内持ち込みの荷物の中に薄手のスカーフを一枚入れておくと無難かも。個人的にはお世話になったことはないが、男性用ストッキングも防寒具としては役に立つ一品かもしれない。

 夏でも雨には悩まされる。傘は必須だが、パーカーのついた上着はあると重宝する。実際、現地の人は軽い雨であれば、傘をささずにパーカーを使用する。

 秋ならば、既にジャンパーやコートが欲しくなるかもしれない。

 アイマスクもあると便利だ。宿によっては窓のカーテンが薄く、日の出とともに眩しい日光で起こされることがあるからである。かつては飛行機のアメニティとして配られたが、最近では見かけない。配られたら忘れずにもらっていこう。

 ホテルを除けば、ほとんどの宿にはドライヤーがない。必要な人は日本より持って行くこと。この際は、ドライヤーが変圧器を内蔵しているか否かを、あらかじめ確かめておく必要がある。変圧器が内蔵されている場合でも、コンセントの形態がことなる(「電気」の項目参照)ので、アダプターが必要だ。なお、このアダプターだが、二股のものなどは日本では売っていないようである。

 余談ながら、ドライヤーは、髪を乾かす以外にも、洗濯物を乾かすという荒業にも応用できる。

 私はお世話になったことがないが、缶切りなどのついた万能ナイフや裁縫道具もあると便利だ。

 セロ・テープ、カッター(もしくは鋏)、ビニール・テープ、ファイル、メモ帳、クリップなどはあると役立つ文具である。特に現地で情報収集をしようと考えている人は、カッターとファイルは必須であろう。ファイルは出来れば、袋状の口を閉じられるものを一つ持っていくと、細かい記事やメモなどがトランクの中で散乱することを防ぐことが出来る。

 事前にインターネットで予約した宿などの確認書やレンタカーの契約書、フェリーのeチケットは、プリント・アウトして持参すること。宿の確認書の場合、用紙の裏に地図を印刷しておくと、現地についてから慌てないで済む。また予約専用にひとつファイルを用意しておくと、かなり便利である。

 折りたたみ式のバッグ。最近では生地が薄いものの、それなりの強度を誇る折りたたみ式のバッグがある。手提げタイプ(トートバック)やデイパックのタイプがあり、用途に合わせてトランクなどに忍ばせておくといざという時に役に立つ。買い物時はもちろんのこと、飛行機に搭乗する際に荷物を分けたりと、便利である。

 これらは、あくまでも「あると便利なもの」なので、各自バッグの容量と相談してから決めていただきたい。それから矛盾するようだが、荷物を詰める際に、「荷物は軽く」を頭の片隅に入れておこう。出発前からトランクの中に余裕がないようでは、現地で品物が増え、困ること確実である。





ウェールズ?! カムリ!
写真と文章:Yoshifum! Nagata
(c)&(p) 2008-2013: Yoshifum! Nagata




主要参考文献
The Green Guide: Wales, (Michelin Travel Publications, 2001)




目次はこちら。
サイト・トップはこちら。