随想もしくは雑記
――ウェールズに関する、あるいは、ウェールズに関係ない、筆者の雑念・2020年度版――



2020年12月31日
 今年はいろいろなことがありすぎた。何も書けなくなってしまった。

 皆様、良いお年をお迎えください。

2020年12月30日
 手帳で今年のはじめのころを見返した。2月3日に、後日書き足したものだろうが、次のようにあった。「このころ既に新型コロナ上陸。ただしあまり大きな問題にはなっていなかった」。

2020年04月10日
 明日、どうしよう、が口癖だった。明日、どうなるのだろう、となった。

2020年04月08日
 心が疲弊している。

2020年04月02日
 確実に世界は崩壊しつつある。ロンドン、ニューヨーク、スペイン、イタリアで、新型コロナの犠牲者となり、帰らぬ人となった人たちが棺に入れられ、並べられている様子や、棺すらなく病院から冷蔵車に運び込まれる様子を見るたびに、そう思う。

 日本も医療崩壊目前だろう。その次はインフラの崩壊だ。次いで個々人の生活が完全に崩壊し始める。その間、然程時間はかからないはずだ。むしろ、同時に近いかもしれない。

 今だからわかる。オリンピックファーストの愚策が引き起こした、国による新型コロナ検査数制限は、この序曲にすぎなかった。

2020年03月26日
 @ウィルスの中には、宿主への身体的ダメージをコントロールする力があるウィルスもあると、考えられている。

 ウィルスの生存本能は、自分の分身を作ることだ。即ち自己分裂し、他の宿主へと感染する。その新しい宿主の体を使い、増殖する。そして再び、別の他者へ感染する。これを繰り返す。繰り返すことで、ウィルス自体が増殖する。これがウィルスの生存本能だ。

 ところで新型コロナのように、殺傷能力のある菌は、自分の力を常に全て使った場合、宿主全てを殺してしまうことになる。そうすると増殖しようにも出来ない。それはウィルスの生存本能に反することになる。

 そこで一説によれば、宿主の行動力/行動範囲が大きい場合、ウィルスはその殺傷能力を弱める。その一方で自らは増殖し、宿主が様々な場所に移動することを許す。様々な場所へ移動した宿主が、まだ感染していない多くの人と出会う。そこでウィルスは他の宿主に感染する。こうすることで、自らの移動範囲の限られたウィルスは、感染範囲を拡大してゆく。

 たとえばペストの場合、ウィルスは鼠に感染する。鼠は意外に行動範囲が広い。一般的には半径10数メートルといわれている。だが鼠は船に乗る。すると海すら楽に超える。

 この話を今回の新型コロナに当てはめてみよう。若者の多くは、感染しても発症しない。若者は行動範囲が広い。また、今回、自粛要請を全く無視するものも多く見かけられる。発症しない場合、彼らは自覚症状のないまま、キャリヤーとしてウィルスの感染拡大に大きく寄与する。

 一方、行動範囲が狭い、高齢者を含むある一定以上の年齢の人間では、ウィルスは発症する。発症し、殺傷能力を高める。それが本来のウィルスだからだ。

 即ち、今回の新型コロナの若者らを中心とした、感染拡大はこの公式に実に当てはまると思う。今回の感染拡大は、ある意味、ウィルスという単細胞生物に支配された結果であるともいえる。

 A個人的に、大きな一段落。ものすごい経験でもあった。感謝、感謝。

2020年03月25日
 東京都が緊急会見。新型コロナの感染者が急増しているという。一昨日が16人。昨日が17人。本日が41人。これは累計ではない。その日に発覚した数だ。

 驚異的な増加だ。しかし、東京オリンピック開催延期が決まった後から急激に増えるとは、何とも良いタイミングではないか。新型コロナとは、そのような判断力を持ち合わせた病原菌なのか。

 一方で、自粛疲れという言葉が聞こえてきている。信じられない状況だ。高々数週間でこの反応とは。

 ところで今回の新型コロナが明らかにしたことが、ふたつある。ひとつは、病原菌の世界的流行の速度が異常なまで加速していることだ。例えばペストやコレラなどの病原菌は、時間をかけて世界中に拡散した。

 一方、新型コロナは中国で昨年末に確認されて以来、わずか2-3ヶ月(1ヶ月という見方もある)で世界中に拡散した。これは驚異的なことだが、ひとつに人々の移動能力がここ100年ほどの間に驚異的なまでに加速したことを示している。

 もうひとつ判別したことがある。それは、日本人の理解力のなさだ。あれだけ連日、様々なマスコミが感染拡大とその治療法のなさを訴えているにもかかわらず、我関せずの行動に移る浅はかさには、呆れる。

2020年03月24日
 @東京オリンピック開催が、1年近く延期されることが決定した。

 A中世、イギリスでペストが流行した際、森に逃げられない人は花束を携帯した。花がペストを防いでくれると信じたためだ。しかしこれには何の根拠もない。また、効果も皆無だ。ペストに感染し、そこいらで野垂れ死にしている人の死臭。これを和らげるだけだ。

 花は人を病から守ると、民間信仰でもあるのだろうか。少なくとも、桜は守ってくれないと思う。

2020年03月23日
 週末、東京では桜が満開を迎えた。通常より2週間早い。これがどれだけ異常なことか。

 今回の新型コロナ流行と、何の関係もないとは思えない。むしろ両者とも異常気象が引き起こしたのではないか。それは即ち、異常気象とは人為によるものだからだ。

 一方、自治体が花見など自粛を求めた。人が集まることによる感染拡大を防ぐのが、目的である。それにもかかわらず、東京の桜の名所では人が押しかけた。

 花に浮かれて、というのならば、相当譲って理解できる。しかしそこから聞える声は、自分には関係ない(大意)というものだ。また、何の根拠もなく、自分は新型コロナに感染しないから、といった声も聞かれた。

 この緊張感のなさ。日本人はここまで堕ちたか。

2020年03月22日
 中世のヨーロッパにおいて、周期的にペストが襲った。パンデミックの記録もある。飛沫感染も含む、空気感染だったといわれる。

 ペスト流行時、「森に逃げろ」といわれた。当時、空気感染がわかっていたわけではない。しかしながら経験から、陰性生活を送ることが身を守ることだと人々は知った。そして逃げられる人は、森に逃げた。ほとぼりが冷めるまで、森で暮らした。その間に菌が死滅したのである。

 この状況は、現在の新型コロナの流行に似ている。ただ異なるのは、流行した地域を封鎖することで菌の拡散を防ぐこと。そして、何より、人々の緊張の間のなさである。

2020年03月21日
 ヨーロッパを中心に、2020東京オリンピック開催延期を強く求める声が、国際オリンピック委員会に届いているという。声をあげたのは、アスリートだ。当然だろう。

 一方、国際オリンピック委員会は数日前、実施を宣言したばかりだ。先の声に反応するようすもない。当然だろう。委員会が最も気にしているのは、放送権をはじめ、経済だからだ。当然だろう。

 他方、東京都も実施を推す。平常実施だ。当然だろう。東京都は、経済ファーストなのだから。

2020年03月14日
 ものの本で読んだことがある。全ての生物には、生存本能があるそうだ。つまり、ヒトのような高等動物は当然のこと、細菌やウィルスにまで生存本能があるという。

 ヒトは自分の一生を全うしようとする。それが生存本能だ。だがウィルスは違う。分裂し、ほかに自分を拡散する。これがウィルスの生存本能だ。

 今回発生した新型コロナの特徴は、喉周辺で発症するらしい。それまでのコロナは、肺など体の内側深くで発症した。故に発症率は今回のコロナほど大きくはなかった。感染力も今ほど強力ではなかった。逆に言えば、ウィルスが喉から奥へ落ちていかなければ、発症することがなかった。

 今回のコロナは喉で感染する。すると人が喋るだけで、周囲に菌をまき散らす。加えて、ほかの多くのウィルスが高温に弱いのに対し、この新型コロナは熱にも耐えるらしい。総じて、新型コロナは感染力が高いばかりか、生存力も高い。

 つまり今回の新型コロナは、ウィルスが持つ生存本能のため、進化/変化を遂げた形態といえるかもしれない。

 当初、飛沫を防ぐためにマスクを、と呼びかけられていた。しかし現在わかっている情報を集めると、喉へのウィルス侵入を防ぐ必要がある。喉での感染は容易い。さらにある喉から別の喉への感染も容易だ。人と人が向き合って会話をすれば、それだけで感染確率は高くなる。

 もしかすると口腔内へウィルスが侵入したら、もうほぼ感染すると思ってもいいのかもしれない。それを防ぐのにマスクが必要なのだ。

 問題は、市中でマスクが品切れという状況だ。

2020年03月12日
 @新型コロナウィルスの拡散と、それが世界に与える影響は、当初の予想を大幅に超え、膨大なものになってきている。現在、急速に感染者を増やす一方で、世界経済に大きな打撃を与えている。これが過去形でないところが、実に恐ろしい。

 Aその影響のひとつとして、日本では政府からの要請により、3月頭から事実上3月末まで学校が休校措置となったことだ。学級閉鎖はある。しかし、全国一斉休校はなかった。

 B政府はイヴェントや娯楽施設などの営業自粛を要請。それを受けてか、大学受験を見送るところまで現れている。

 C春のセンバツ高校野球開催取り止めが決まった。コロナウィルス対策の一環だ。出場が決まっていた高校球児らは、さぞかし悔しいと思う。しかし大会に出て感染したのでは、目も当てられない。仕方のない処置だろう。

 ただ、その中で気になったのは、創成館の監督の「見えない敵に負けた。」という発言。高校球児らをおもんばかっての言葉だと思う。しかし、「見えない敵」とはどういうことか。現実に日々感染者が鰻登りに増え、死亡者も出ているのが、「見え」ていないのか。

 D2020東京オリンピック延期の可能性がささやかれ始めた。組織委員会の理事の一人が、「1〜2年延期案考えるべき」と発言し、物議を醸しだしている。経済効果をあげての発言だった。

 それに反発する声がある。中には「(オリンピックは)アスリート・ファーストだ」というものがある。いつから近代オリンピックはアスリートのものになったのだ? 古くは優性遺伝子の発見、戦後は経済効果目的で各国が開催を巡ってしのぎを削っているではないか。現実を見るべきだ。

2020年02月26日
 某国営放送のアナウンサーが、武満徹の曲をあげ、「ハウス・ロウ・ザ・ウィンド」と語った。「?」。そうか、“How Slow the Wind”(ハウ・スロウ・〜)か。成程。日本語はプロでも、英語はプロではないものな。

2020年02月22日
 @春一番。去年より15日早い。東京近郊では、最高気温が17.7度。今が2月という事実が恐ろしい。温暖化の悪影響だ。ここまで深刻なのだ。これを誰一人、“異常”だと警鐘を発しない。異常だ。これが何より恐ろしい。思うことは、以上である。

 A決断をした。その決断は小さいが、影響は大きい。それは私自身、よくわかったうえでのことである。

2020年02月21日
 新型コロナ蔓延。日々、感染者数が更新されてゆく。日増しに増大する。経済に与える影響も大きい。海外では日本への渡航自粛勧告を出す国も出てきた。だが、政府は全く動く気配がない。

 今回の新型コロナで怖いのは、無自覚・無発症の感染者がいること。それと、想像を超える感染率。未だ潜伏期間がわからず、また、治療法も確立していない今、感染が大規模拡大することは明白だ。だが、政府は全く動く気配がない。

2020年02月20日
 眠ってしまう。死んだかのようだ、と我ながら思う。実際には、寝ては目覚めての繰り返しだ。その間隔は数十分単位。だが起きあがれないのだ。

 人はそれを、寝坊というかもしれない。その実、体に蓄積された疲労物質が細胞ひとつひとつに重しをつけているかのように、体が重く、動けない。くそ。

2020年02月19日
 今年は本当に暖冬である。2月のこの時期に、朝夕でもハーフコートで間に合ってしまう。これが異常だ、ということを、誰も叫ばない。抑圧されているのか。それも異常だ。

2020年02月18日
 昨日から確定申告が始まった。私も漸く、領収書を整理し始める。だがそれらの日付が、西暦、平成、その次の元号(※使っていないので知らない)と思しきものの3種類が混在している。31となっていたものが、突然、1になる。かと思えば、2019と19、20が混在する。わけわからん。もういい加減、元号は廃止すべきだ。

2020年02月17日
 時事問題を、俳優や芸人がそれらしい顔をして批判する。その模様を公共の放送電波が垂れ流す。彼らは、誰もがまるで正しいことをしているかのようだ。それを見て頷く視聴者がいる。これほど異常な現象は、中々見られない。

2020年02月10日
 死んだように眠る。起きられないのだ。疲労の溜まり方がすごい。だがそうも言っていられない。11日深夜に成績締め切りがひとつあるのだ。

2020年02月03日
 出勤しないでいいことを幸いに、死んだように眠ってしまう。3度寝だ。実に8時間近くも眠ってしまった。

 実にどうにも、体の具合が悪い。最悪に近い。たまりにたまった疲労が、のしかかる。しかし採点は続く。明日(4日)成績締め切りがひとつあるのだ。

2020年02月01日
 浅草へ。ひとつの区切りだ。

2020年01月31日
 どうにも、体調がすぐれない。3度か、4度、寝ては起きてを繰り返す。その最中、次のような夢を見た(ような気がする)。

 マスクを下さい、と言ったら、仮面を売る店に案内された。ヴェネチアだった。

 マスクはないですか、と訊いたら、港へ案内された。帆船が多く、停泊していた。

 マスクはどこですか、と尋ねたら、モスクへ案内された。

 本当かよ。

2020年01月30日
 今年度最後の試験日。

 そうかもう1年経ったか。

2020年01月29日
 それにしても先日の新型コロナの大流行の影響か、マスクと除菌ウェット・ティッシュが店頭から消えた。

 3・11の直後、水などが店頭から消えたことを思い出した。同時に、中世のペストの大流行もこのような感じだったのか、と、想像する。

2020年01月24日
 今年の春節は、今日かららしい。中華街に行きたい。だが、それどころではない。理由はふたつ。ひとつは採点。もうひとつは、中国で新型の病原菌が原因と思われる、感染症の流行だ。いや、中華街は関係ないのだが。

2020年01月22日
 某大学。試験が1月20日。そして成績締め切りが1月24日17:00。従ってどんなに遅くとも、1月23日朝に速達で投函せねばならない。もちろん、その間、他大学で授業や試験がある。実に殺人的スケジュールだ。

 それでも、何とか、先ほど(22時過ぎ)郵便局(本局)まで赴いて、速達で投函してきた。払った代償は大きい。

2020年01月12日
 「本来、手本を示すべき政治家が、全く示していない」。名言だ。知り合いの美容師の言葉である。

2020年01月11日
 4:00。寝て1時間後。腹痛に襲われる。食中毒ではない。どうも、過度の疲労が一度に襲ってきたようだ。予定ギリギリの11時まで寝る。その後の予定は、何とかこなした。

2020年01月08日
 日本から逃亡犯が、中東で自分の「正義」と「正当性」を喧伝する。保釈金15億円を全て捨ててまで得たものは、何なのか。

 ところで聴いたところによると、アメリカには紛争地帯などから人員を救出することを専門的に生業とする会社があるとか。救出に加わるメンバーは、元グリーンベレーなど凄腕の傭兵らを中心に構成されるという。テロリストなどに捕らわれた人を、国が介在することなく解決する組織として、欧米では、特に危険地帯に記者を派遣する大手メディアを中心に強い需要があるとか。いわば、民間の諜報部員だ。某容疑者が頼んだのは、この会社らしい。

2020年01月07日
 松の内も明けぬ前に、今日から授業である。

2020年01月05日
 突然、朝から体中を痛みが襲う。結局、15過ぎまで布団の中で寝て過ごす(途中、洗濯を挟む)。1日の予定が全てふいになる。

2020年01月03日
 撮り溜めたドキュメンタリー番組を観る。心と体に余裕がないと、観れないものだな。

 観た番組の中で驚いたことがひとつ。欧米の最新兵器事情を2回(1回45分)でまとめた番組なのだが、そこで紹介されたロボットは、日本では全て「(4足歩行など)こんなこともできるロボットが製作されているんですね」と紹介されていた。このドキュメンタリーによると、それらは全て偵察や兵器利用のために制作・開発されているとのこと。実際に、ロボットが射撃をする場面なども流れた。

 日本では、民間・国営を問わず、それらが全て「ロボットの進化」として報道されていた。軍事利用など本来の目的をすべて隠した上での報道だ。いかに日本のメディアが情報操作をしているかがわかり、背筋に冷たいものが走る。

2020年01月01日
 結局、am3:00過ぎまで仕事をしていた。風呂、年越し蕎麦はそのあと。気づけば5:00を過ぎる。今年も、初日の出を眺めてからの就寝となった。

 ついでに、2019年度雑記の年号が、すべて2018年になっていたことにいまさら気づき、修正しておいた、そんな1日である。













文章:Yoshifum! Nagata
(c)&(p) 2020: Yoshifum! Nagata






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