随想もしくは雑記
――ウェールズに関する、あるいは、ウェールズに関係ない、筆者の雑念・2016年度版――



2016年12月31日
 現在23:10。今年も色々あった。それも、何とか片づこうとしている。

 今年は年内に、年越し蕎麦を食べらそうだと思った。実現すれば、数年ぶりのことだ。5年ぶりだろうか。だが、やっぱり無理だった。まあ、いい。

 昼間、唐突にケヴィン・エアーズを聴いた。その後、即興演奏を聴く。その後、いくつかのCDを挟み、武満へ。回復しつつあるね。まだ、たまに変になる。しかし、もう数年経つしね。

 今はマイク・スティーヴンスだ。中々サイトでも書くことができないが、マイクの『Gog』は何と、韓国盤が日本で流通していた。70年代の音楽に興味がある方は、是非とも、手に取っていただきたい1枚だ。

 吉報をひとつ。ウェールズ出身のオペラ歌手、ブリン・ターフェル(Bryn Terfel)が年明けにナイト(騎士)に叙せられることに。おめでとう!!!

 さて、現在23:35。今年もあとわずか。皆様、良いお年を!

2016年12月24日
 Nadolig Llawen / Merry Christmas! 忙しさにかまけて、大事なことを忘れていた。毎年恒例、RSTの3つのクリスマス詩をアップロードした。それと、YouTubeで発見した、ウェールズ語版「きよしこの夜」(Tawel Nos)。ダヴィズ・イワンとかって、結構、録音残していないんだよね。



 Nadolig Llawen / Merry Christmas!

  2016年10月30日
 気づけば、休みが3週間ないじゃないか。今日も休めん。失礼なメールへの返事は、書くことも忘れていた(ことにしてある)。

2016年10月09日
 気がつけば、休みが全くないじゃないか。

2016年06月24日
 BREXIT(イギリスEU離脱)の是非を問う国民投票が、現地時間2016年6月23日に行われた。前日の投票前統計では残留派51%、離脱派49%だった。しかしふたを開けてみれば、離脱派勝利。まさかの結果。私は残留派の勝利と予想していた。離脱とは。予想を遥かに超える、UKの人々の誇りの高さ。感服だ。

2016年03月12日
 キース・エマーソンが死んだ。03月10日のこと。享年71歳。自殺だった。消息筋によれば、頭を拳銃で撃ちぬいたという。

 キース・エマーソンは60年代のThe Niceで名を馳せ、しかし、その状態に満足せず、サン・フランシスコで同じ日にステージに立ったグレッグ・レイクと、新グループを結成。それが、世に永遠の名を刻んだEmerson Lake and Palmerである。アルバム『タルカス』『恐怖の頭脳改革』『作品第一番』はもとより、往年のロック・ファンならばテレビ中継された72年の来日公演の衝撃は記憶に残っていることだろう。

 キーボーディストならば、誰もがその演奏に憧れた。キーボード界のジミヘンとは、彼をテクニックを過小評価しながらも、ある種、彼のもつ「キーボーディストらしからぬ」エネルギーを最もよく表していた。しかしながら彼の真骨頂は、左手で幅広いオルタネートを繰り出しながら、右手で、力強く、正確無比なメロディを奏でる演奏だ。

 それまで座って「おとなしく」演奏する姿が定番だったキーボーディストの殻を打ち破り、キースはコの字型にキーボードを配置し、その中央で立って演奏した。その配置や演奏は、かのリック・ウエイクマンも模倣したと言われる。

 それほど影響力の大きいキースの晩年は、苦難に満ちたものだった。93年には右手に腫瘍が出来た。それは、キースが得意中の得意とした、長年の「パーカッシブな」鍵盤に手を叩きつけるような演奏の代償だった。度重なる手術で何とか腫瘍は取り除いたものの、そのリハビリは、これまでの彼の演奏全てを否定するようなものだった。当時のインタビューでは、何気ないように装っていたが、それが実に苦渋に満ちたものであったことは、想像に難くない。

 近年では再び右手が悪化。右手の薬指と小指がほとんどつかえなくなっていたとの情報もある。

 そのような状況において、何らかの開放の手段として、死を選んでしまったのだろうか。彼がこの71という年齢で自殺を選んだという事実は、20世紀を代表するキーボーディストの最期として、これほど、当人にとって苦渋のものはなく、また、彼の作品や演奏を愛する人にとって悲しい現実を突きつけてくる。願わくば、天国にて自由にキーボードを演奏されんことを。オスカー・ピーターソンと、天国で再びデュエットされんことを。

 ひとつここで告白しておけば、私は彼のELPでの演奏を、口ずさめるほど愛していた。

2016年01月11日
 雑記に書いていたことが、一部の方に心配をかけてしまったので、以後、自粛していた。だが今日だけは書いておこうと思う。

 01月08日に発売されたばかりの、デヴィッド・ボウイの新作『★』(ブラック・スター)を聴いた。近年にない力作だった。年齢を感じさせない作品だった。素直に、素晴らしいと思った。系統は違うかもしれないが、『ロウ』や『ブラック・タイ・ホワイト・ノイズ』を『ヒーザン』の表題曲で解釈したような、傑作の一つに思えた。

 その直後、テレビのニュースで訃報に触れた。「嘘だろ」と、思わず、口から出た。病と闘っていたことは、知っていた。しかしアルバムを聴く限り、その雰囲気はみじんも感じられなかった。享年69歳である。その年齢で、あれだけの遺作を残して逝ったロック・スターが、今までいただろうか。冥福をお祈りする。







文章:Yoshifum! Nagata
(c)&(p) 2016: Yoshifum! Nagata






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