随想もしくは雑記
――ウェールズに関する、あるいは、ウェールズに関係ない、筆者の雑念・2010年度版――



2010年12月31日(大晦日)
 例年、大晦日は外出しない。だが今年はやむにやまれず、仕事の合間を縫って、必需品を買いに出かけた。

 大晦日にも関わらず、結構、街中は人で混んでいるんだね。意外だった。それで買ったものはというと、喉用品(とりあえず小康状態にまでになったが、念のため)と、何と、ハンディタイプの掃除機。全く大掃除ができなかったので、目についたところだけでも年始に気づいたらやろうという魂胆だ。つまり、大型の掃除機は使いたくない。だが小型ならば、気がついた時にやるだろう、というわけ。

 さて今年買ったCDは総数152枚。減ったね。では皆様、良いお年を!

2010年12月29日(清水トンネル貫通記念日)
 やばい。喉の炎症をおこした。炎症を患い始めてからもう数日経つ。発熱はしていない。だが、喉のあたりはかなり熱をもっている。痛みと喉の熱のおかげで、朦朧とはしないまでも、神経が集中できない。

 夕方には痛みが緩和するのだが、一夜明けるとまた猛烈な痛みに戻る。乾燥した空気が原因ということはわかる。だが、マスクをして寝ても効果なし。それにしても数時間しか寝ないのに、その間に悪化するとは、どうすれば良いんだ。やれやれだ。

 喉の痛みには敏感なのに(ある種の職業病なので)、今回は大学が休みだったこともあり、完全に油断した。しかも仕事にかまけて、医者に行かなかったら、もうどこも休みじゃないか。唯一開業している耳鼻咽喉科を見つけ、電話をしてみると「うちは完全予約制ですので」とつれない返事。しかも予約の取れる時間というのが、私の用事と重なり無理。それにしても今年は、いつもの年末より忙しいな。全く年末のことも、年始の準備もできていない。痛みは増すし、やれやれ、だ。

2010年12月25日(クリスマス)
 土曜日。クリスマス。そして授業はもうない。そうくれば恰好の休日・・・ であるはずだ。だが気づけば日がな1日、仕事をしていた。現在22時丁度。クリスマスなので、たまには早めに仕事をあげるかな。たまの休日がねぇ・・・ 。この時間じゃ、もう笑うしかないか。やれやれ、だ。

2010年12月24日(クリスマス・イヴ)
 ウェールズは先の寒波の影響により、マイナス20℃を記録している。ここ100年のうちで、最も寒いクリスマスだとか! 

 その寒い中、暖かいニュースが届けられた。ウェールズ出身の詩人、ジリアン・クラーク(Gillian Clarke)が「女王の金メダル(詩部門)」に輝いたのだ(授賞式は来年に挙行される)。彼女の詩は、かなり以前に北アイルタンド出身の友人に勧められ読んだ。その時に、自然界の中で宇宙と現世を結びつけた非常に美しい詩で感動したのを覚えている。おめでとう、クラーク!

 さて、そんなこんなで私はクリスマス・イヴ故にマニックスの「ラスト・クリスマス」のカヴァーやら何やらを聴きながら、仕事をしている。今日の選曲のうち、例年と異なるのはヘンデルの『メサイア』全曲とバッハの『無伴奏チェロ組曲』。どちらもクリスマス・ソングではない。しかしこの聖夜にあっているように思える。そして今は、V.A., favorite welsh choirs。もちろん、ウェールズの男声合唱団である。これもクリスマスとは違うが、純粋なる合唱に心が癒される。とにかく、Nadolig Llawen!―Merry Christmas!―メリー・クリスマス!

2010年12月22日(労働組合法制定記念日)
 @ウェールズの地元路線であるArriva Trains Wales が、12月27日にストライキに入る模様だ。賃金交渉とのこと。しかし、なぜこの時期に・・・ 。

 A過日観た映画(DVD)より1本。『イングロリアス・バスターズ』。『キル・ビル』でその名を世界に知らしめた、タランティーノがメガホンをとった作品だ。タイトルの不名誉工作隊とは、第2次世界大戦中にナチスを殺すために生まれた、アメリカの秘密工作部隊のこと。その部隊長をブラッド・ピットが演じたのが、本作である。

 少々滑稽な設定かつ話だ(一応、史実に基づいているらしい)。だがブラピの“キレた”演技が素晴らしい。ブラピはコーエン兄弟の『バーン・アフター・リーディング』といい、個性的な監督と組むと、本当に良い(そしてキレた)演技をする! もっともテリー・ギリアムと組んだ『12モンキース』は戴けなかったが。

2010年12月20日(人間の連帯国際デー)
 @さっき、目が回った(比喩ではなくて)。頑張れ、私。

 Aイギリスで12人の男性がテロ未遂(及び準備)容疑で逮捕された。そのうち5人は、カーディフのバングラディッシュ・コミュニティのものだと思われている。他の7人はイングランドだ。

 彼らの年齢は下は17歳から上は28歳。ウェールズで逮捕された容疑者は、23歳から28歳である。いずれも若い。

 何がこの若い彼らを凶行に駆り立てるのか。いずれも若いだけに、悔やまれる。

 B再三触れているウェールズ(イギリス)での寒波だが、更に猛威を揮っている。本日、更に雪に見舞われ、カーディフ空港は閉鎖。ローカル線はポイントの不備のために遅れが生じ、何百もの学校が休校を強いられている。幹線道路のA48は凍結のためタンカーが事故を起こし閉鎖されていたが、これは開通した。現地の皆様、どうぞお気をつけて。

2010年12月19日(国際南南協力デー)
 16日にウェールズの寒波について触れたが、この寒波は予想以上に勢いが強いらしい。降雪のみならず、場所によっては吹雪も起こり、17日には何百もの学校が休校。気温はマイナス10度にまで下がる。

 南ウェールズでさえ、自動車専用道路(日本の高速道路にあたる)M4で最高時速度が時速30マイルとなった。幹線道路のA5は、部分的に閉鎖された。

 また北ウェールズに目を移すと、スノードニアではここ数年で最高の積雪を記録。現地の方々、どうぞお気をつけて。

2010年12月16日(念仏の口止め)
 @なんて今日は寒いんだ。東京で最低気温は3度らしい。コートを着ていても、芯から体が冷える。

 これが12月中旬本来の寒さなのだろうが、今年は寒暖の差が激しかったとはいえ、これほどの寒さはなかった。故に体感温度では3度以下に感じる。寒い、寒い。

 ところでウェールズにも、寒波が到来している。最低気温は予想でマイナス5度。またウェールズ中で5-10センチほどの積雪が見込まれるとか。その他、道路の凍結も予想されている。寒い、寒い。

 Aところでイギリスは全体的に不景気。昨日の発表によると、全体で失業者は250万人。失業率は7.9%にもなる。特に若者の失業率が増加・深刻化している。その数は記録的な数字になりうるとか。

 一方、ウェールズはというと、やはり失業率は増加し8.6%。その数12万5千人にも上る。大変だ。

 Bさて自分の話に戻ると、この寒さと疲れ、そして絶え間なく続く仕事の波でやられている・・・ と思いきや、肩で息をする程度で収まっている。後は気づかぬうちに、眠っている(落ちる、と、私は言うのだが)ぐらい。14日に書いたことからは何も変わっていない。日にちが増すだけ、疲労は募る。もしかしたら、その疲労を突き抜け、神経が麻痺した?! まあ、いいや。さあ、頑張ろう。やれやれ、だ。

2010年12月14日(四十七士討ち入りの日)
 物を置き忘れる。言葉を忘れる。睡眠時間は楽に3時間を切る。行動は自然に遅くなる。口は回らない。そして気づけば溜息の連発。肩で息をしている。「疲れた」と口にするのも億劫だ。・・・ と疲労がすごい。だが、スケジュールもすごい。この時期にほぼ休みなし!!

2010年12月09日(漱石忌)
 先日あった、学生からの質問。 学生「ウェールズの有名な歌手って誰ですか?」 私「そうね、シャルロット・チャーチとか」 学生「・・・ ?」 私「知らない? じゃ、シャーリー・バッシーは? 007の主題歌を2回歌った人」 学生「・・・ ??」 私「マニック・ストリート・プリーチャーズは? ステレオフォニックスは? ベルベット・アンダーグラウンドのジョン・ケイルや『恋はメキメキ』のトム・ジョーンズは?」 学生「・・・ ?」 私「去年流行ったDuffyもいるじゃない」 学生「・・・ ???」

 頑張れ、私。頑張れ、関西CDS! 頑張れ、東京CDS!!

2010年11月30日(シティズ・フォー・ライフの日)
 オチのない三題話(?)。

 @今日、帰りの電車でのこと。座っているうちに眠ってしまった。そして寝過ごした。気づけば、電車は逆方向に進んでいる。終点で折り返したのに、気づかなかったのだ。相当、疲れているな。

 Aステレオフォニックスの初期2枚のアルバムが、ここのところで唐突にデラックス・エディションと、スペシャル・デラックス・エディションの形で再発された。デラックス・エディションは、CD2枚組で2枚目のCDにレア音源とライブ音源を収録。スペシャル・デラックス・エディションはその拡大版で、3枚組。2枚目にレア音源が、3枚目にライヴ音源が収録されている。未発表音源も含められているので、ファンには嬉しいところだろう。

 しかし疑問なのは、1枚目のCDにおさめられたオリジナル・アルバム。リマスターも何も行われていないのだ。かといって、先ごろ亡くなったスチュアート・ケーブルの追悼盤でもないようだし・・・ 単なる販売戦略?

 B過日、観た映画より1本。『湖のほとりで』。2009年イタリア映画。イタリア・アカデミーで史上初の10部門を独占したという前振りのためか、かなり多くの人が期待をして鑑賞したようだ。映画は、いい意味で、彼らの期待全てを裏切っている。

   この作品では、湖のほとりで発見された美少女の死体を機に、閉鎖的な村での人々の関係が静かに浮かび上がってゆく。決してここには、冒険活劇や大胆不敵な謎解き、もしくは不可解な猟奇殺人などもない。

 代わりにあるのは、ヨーロッパの山間にある湖とそのほとりにある村を象徴するような静けさと、都会とは異なる田舎の村ならばどこでも内包する特異さである。それが捜査の進展とともに、静かに、音も立てずに明かされていく。その様子が非常に美しい。本当に美しくも素晴らしい作品だと思う。

2010年11月29日(パレスチナ人民連帯国際デー)
 @秋深し、とは、非常に良い日本語の表現だと思う。特に今日のような夜は、肌でその言葉を感じる。それゆえに武満徹の一連の秋の曲が、体に染みてくる。中でも「ノヴェンバー・ステップス」は格別。録音の年代は問わないが(それぞれに味がある)、小澤征爾の振った録音が良い。若杉弘のタクトも良いが、やはり、小澤だ。車で帰宅途中にかけて以来、ずっと聴いている。

 Aメール・ラッシュに郵便ラッシュに電話ラッシュに・・・ ああ、海外に送るクリスマス・カードもそろそろ用意しなければ。お歳暮の手配もまだだ。まだ師走ではない。だが走り回っている状態。やれやれだ。

2010年11月28日(太平洋記念日)
 中々、1冊の本を集中的に読む時間がない。その一方で、読みたい本/読まねばならぬ本も山積みになっている。必然的に、数冊の本を持ち歩き、少しずつ電車内などで読むことになる。

 そんな折、先日、漸くR.S.トマスが詩人で批評家のレイモンド・ガーリック(Raymond Garlick)に宛てた書簡を集めた、R.S.Thomas: Letters to Raymond Garlick 1951-1999 (Gomer Press, 2009)を読み終わった。読み始めたのが今年の3月だから、ゆうに半年以上かかったことになる。

 所でR.S.トマスは実に筆まめだった。自分に宛てられた手紙には、必ず返事を出した。手紙を出してきた相手が外国人だろうと、年端もいかない青年だろうと、それは変わらなかった。逆に言うと、返事を書かなかった場合こそが稀であった。故に膨大な量の手紙を書いたと言われるが、果してそれが生き残っているのはこれもまた珍しい。

 そのような中で、1951年から1999年、自らの死の数か月前までに一人の人間に書いた手紙を集めたこの本は、実に貴重である。何よりもエッセイ集ですら2冊しか残していないトマスである。説教の原稿(トマスは牧師でもあった)ですら、これまでに公開されていない。そのトマスの散文が、それもプライベートなものが公表されるとは、実はAmazonで本を注文してから実際に手元に届くまで、信じられなかった。

 読んでみると、そのヴィヴィッドさに非常に心が躍った。レイモンド・ガーリックの手紙が1本しか掲載されていないのが残念だが(とある情報によると、トマスが全て焼いてしまったらしい)、相手やその家族を気遣いながら綴る手紙からは、トマスの生活や思想、そしてトマスから見たウェールズの姿が、非常に鮮明に浮かび上がる。また編著者でもあるJason Walford Davies(トマスの研究のみならず、ウェールズ文学の研究の第一人者)のイントロダクションや、詳細にわたる注釈もその鮮明さを助ける以上の働きをしている。

 実はこの本、早く全部を読みたいと、常に心は急いていた。しかし、1通、1通、手紙に目を通して行くうちに、トマスの心境や受け取ったガーリックの返事を想像し、また、思い上がりもはなはだしいが、自分だったらこの手紙にどう返事をするかなど、あれこれ想像を働かすようになってしまった。従って1通読むごとに思いを巡らし、また1通読んではあれこれ想像し、を繰り返し、1冊読了するまでこんなに時間がかかってしまった。こんなに時間をかけたのでは、研究者としては失格かもしれない。だが正直に告白すると、実に読んでいて楽しい本だった。

2010年11月25日(女性に対する暴力廃絶のための国際デー)
 昨日、急にバッハの『無伴奏チェロ組曲』が聴きたくなった。だがCDを所有していないことが判明。そして今日、仕事帰りにミッシャ・マイスキーによる84年の演奏のCDを購入。

 こればかり気にしていたので、他の必需品を全て買うのを忘れた。だが、まあ、いい。そう思わせるほど、バッハの『無伴奏チェロ曲』は素晴らしい。有名な第1番ト長調も良いが、第6番のニ長調、特に出だしのプレリュードが素晴らしい。崇高さすら感じる。個人的にニ長調は好きなキーだが、この曲/演奏はそのキーの魅力を存分に引き出している。

2010年11月23日(勤労感謝の日)
 勤労感謝の日である。それだけに本日は勤労に感謝しながら、労働にいそしむ。しかしながら、私はこの日にはいつも秋の収穫と日本の平和を感じ、感謝せずにはいられない。

 この日にはもともと、新嘗祭という収穫を感謝する宮中行事が日本では行われていた。しかし第二次世界大戦後、GHQは“日本古来の伝統・文化”のように“日本らしさ”を想起させるものは、反抗の芽につながると判断。そして日本古来の文化を否定し、反抗の芽を事前に摘む政策を展開した。結果、新嘗祭はアメリカのThanksgiving Dayに読み変えられた。

 その後、ご存じのように、日本には平和が訪れた。反抗勢力による大きな内紛や内戦も、幸運なことに経験していない。この日本の平和全てをGHQの政策に帰することは、もちろんできない。だが、異文化否定による支配政策のなごりが、不思議なことにこの平和な日本で受け入れられ、現在でも祭日として残っているのは非常に興味深い。

 ところで、現在は食のグローバル化が進む。そのおかげで、各国料理ばかりか異国の食材が手軽にスーパーなどで入手できる。何しろ東京は、異国料理が世界で一番多く集まっていると言われるほどだ。しかしながら、その一方で地域古来の食材や食事を見直す動きも出ている。食育などはその一例だ。週に1回、しかも30分と短いながら、日本の四季の食材を紹介するテレビ番組もある。新嘗祭とは、まさに、そのような日本古来の食材に感謝する日である。

 従って私は、今日という日に労働、平和、そして和食材に感謝する。さて、今日の夕食はどの和食材に舌鼓を打つことにしようか・・・ 。

2010年11月22日(ペットたちに感謝する日)
 @どうも最近、東京では月曜日に雨の確立が多いように思う。今日もそうだ。そして雨が降るたびに思い出すことがある。ああ、車のワイパーゴムをブレードごと交換しなきゃな、と。だが雨が降っていると、屋根のない駐車場での交換が嫌になる。従って次に車に乗る時に・・・ と思う。だがその時には忘れている。そして雨にあい、また思う。ワイパーゴムを・・・ と。その繰り返しでもう1年近く経つ。やれやれ、だ。

 A経つと言えば、前回に雑記を書いてから既に1週間以上が経過した。あっという間だが、この間、全く書く時間がなかった。仕事のメールの量も半端じゃない。疲労もすごいしね。何とかならんかな。やれやれだ。

 Bところで街路樹を見ていると、今年は秋よりも先に冬が来たな、と思う。紅葉するはずの葉でさえ、紅葉する以前に枯れ、散っている。

 それでもこの時期には聴かねばならぬ曲がある。それは武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」。そう、「11月の階段」だ。

 今日のように秋の冷たい雨の日は、特にこの曲が映える。それは武満の感じていた秋が、今の東京の秋よりも濃く、深いものだったからかもしれない。武満は四季に関する曲を残しているが、中でも秋の曲が良い。個人的には特にこの「ノヴェンバー・ステップス」が素晴らしいと思う。中でも小澤征爾が振ったものが良い。秋の持つ美しさと厳しさを、体現しているように感じるからだ。

2010年11月13日(空也忌)
 過日観た映画(DVD)より両極端なお勧め作品を2本。

 一本目は、アメリカで実際に2005年に起きた犯罪(未解決)から監督が得た着想をもとに描いた『ストレンジャーズ / 戦慄の訪問者』。

 若い一組の男女が別荘で、何者かに襲われる。未解決事件とあって、犯人(3人組)の正体は最後まで明かされないが、これがかえってスリリング。そして何よりも“なぜ襲われるのか?”といった根本的な理由が、この映画には存在しない。不条理な暴力と、それへの怒りと恐怖がこの作品の中核にある。おススメ。

 もう一本は『ブラザース・ブルーム』。2009年アメリカ映画。詐欺師兄弟の物語。彼らは完全に分業制で、兄は“脚本”専門。弟はその劇の“主演”。この二人(+ゲスト)のコンビネーションで、人々をだます。詐欺師と言っても深刻な話ではなく、ルパン三世のように底抜けに明るい話である。残念ながら日本では劇場未公開。DVDになってようやく観ることができた。

 ストーリー自体も面白いが、何といっても注目は菊地凛子。彼女は英語をしゃべらない(しゃべれない)が、彼ら兄弟と行動を共にする詐欺師の役で出演している。彼女の演技はほとんどパントマイムだが、これが何ともキッチュで素晴らしい。彼女の身振り手振りが映画に花を添えるばかりか、喜劇性を非常に高めている。『バベル』でも聾唖の女子高生という難しい役柄を演じていたが、ここでの菊地凛子はそれ以上に愛らしくも素晴らしい。彼女の演技を観るだけでも、おススメである。

2010年11月12日(洋服記念日)
 @先日、某電車の中で、眠ったのを意識しないほど、熟睡した。ほんの10分ほどのことだったが。疲れているね。

 A最近、聴く音楽を選ぶのに時間がかかる。もしくは、ものすごく静寂の音楽を選ぶ傾向にある。たとえば、針の音のような繊細なノイズと、静かなドローンで構成されるような音楽を選んでしまう。かと思えば突然、バッハを聴きだしたり、ピエール・ブーレーズのような“堅い”音楽を選んだりもする。これが語るところは、疲れているということなのだろう。やれやれだ。

 B現地時間の昨夜、ウェールズを強風が襲った。最高時速は何と90mph。キロに直すと、約時速144キロにもなる。この影響から幹線道路や橋が閉鎖され、カーディフ空港に向かう飛行機便の中で少なくとも1便がバーミンガム国際空港へと進路変更を余儀なくされた。

 しかし幸いにも、今日にはその強風も収まったようだ。災害にあわれた方、自然災害故に文句の言いようもないだろうが、どうぞお大事に。

 ちなみに進路変更を余儀なくされた便は、北アイルランドの首都ベルファーストからカーディフ空港へと向かう便だった。この航路が存在するということは、その逆もあるよね? うむ。実に興味と旅行心をくすぐられる便だ。少し、元気が出てきた。

2010年11月10日(エレベーターの日)
 1ヵ月前ほどの前の話だが、イギリスのトップ100レストランがRestaurant誌で公表された。その中にウェールズのレストラン3軒が堂々入賞。Llanddewi SkirridのThe Walnut Treeが何と5位。続いてAbergavennyのThe Hardwickが13位。そしてDenbighsihreのTyddyn Llanが95位。おめでとう!

2010年11月09日(太陽暦採用記念日)
 さて、中々書く時間がとれない。加えて書こうと思っていたことを忘れるし。メモを取っておくべきかな。またメール・ラッシュの中で、メールを書く時間もない。やれやれだ。

 ちなみに今日9日は、ベルリンの壁が崩壊した日でもある。平成元年のことだ。

 しかし先頃の大学生は、ベルリンの壁と言われてもピンとこない。ちなみに現役で大学に入学した今年の1年生は、生まれが平成3〜4年である。つまりベルリンの壁の崩壊は、彼ら彼女らにとって、一昔前の話ではない。生まれる以前の出来事なのだ。つくづく歳はとりたくないものだと思う。やれやれ、だ。

2010年11月04日(ユネスコ憲章記念日)
 最近、棚から持ち出して(発掘して?!)聴いているのが、KTUの『8 Armed Monkey』。2005年の作だ。キング・クリムゾンの現役(パット・マステロット;Dr)&脱退者(トレイ・ガン; Warr Guitar)からなるリズム隊に、フィンランドのデュオKluster(サムリ・コスミネン(Accordion & Sampled Voice)&キンモ・ポーヨーネン(Accordion & Vo))が合体したバンド。

 このメンツだと、音は想像しづらいかもしれない。実際その音は、一筋縄ではいかない。混沌とした中にも、鋭いフレーズを聴かせるリズム隊に、伝統的な音楽から、冗談めかした前衛的な音までを自在に操るアコーディオンと声が絡まり、実に摩訶不思議な音を奏でている。独創性が高いが、決して実験的な音で終わっていない。これがすごい。またこの独創さが、聴いていて何とも気持ちが良いのだ。傑作である。

 ちなみにこのバンドは、もう1枚『Quiver』なるアルバムを残している。こちらも興味深い1枚だが、音が整理され、かつ、ハードになっている。そのため『8 Armed Monkey』のほうが断然面白い。

 ついでにもう1枚。ブライアン・イーノの『スモール・クラフト・オン・ア・ミルク・シー』(2010年)。こちらは入手したての新作だ。

 実にイーノの前作は歌入りで、驚かされたが、本作は全曲インストルメンタル(器楽曲)。しかしながら本作は、イーノの得意とするアンビエント・ミュージックではない。各楽曲は無機的な音の連なりから成っているが、それでも明確なストーリーを持っている。イーノ曰く、本作は「音のみの映画」。なるほどね。

2010年11月03日(文化の日)
 どうもウェールズ語放送に関して、大変なことが進行しているらしい。これまでこの雑記でもウェールズ語放送局S4Cの予算削減について、何度か取り上げてきた。だがここ数週間、いや、数日の間に状況は劇的に変化している。

 まずS4Cの予算がこれから3年間かけて400万ポンド削減されることが、ほぼ確定した。ついで政府がS4Cに補助金を出さないことを明言。政府はその代わりとして、BBCにS4Cへ資金を出すことを打診した。BBCはこれに合意。これが実現すれば、S4CはBBCの管理下に置かれることになる。つまりS4Cは番組制作のみならず、放送の方針など細かいことにまでBBCに指図される可能性が出てきた。

 これに対し、ウェールズ語協会(Cymdeithas yr laith Gymraeg)が10月30日にアベリストウィスで行われた全体会議で、反対を表明。テレビ使用料(TV licence)支払いをボイコットする陳述運動を、12月1日より協会の方針とすることを決定し、更に人々にこの運動に加わるように訴えた。

 そしてウェールズにおける4大政党――ウェールズ労働党、プライド・カムリ、ウェールズ保守党、ウェールズ自由民主党――のリーダーが、首相のデヴィッド・カメロンにS4Cが独立したウェールズ語テレビ放送局であり続けることを強く望む旨を、連名の手紙で陳情した。

 現時点では、この件に関してこれ以上の動きはない。だが一度壊したものは、二度ともとに戻らない。英語の諺にも、「こぼれたミルクの上で泣いても無駄」とある。願わくばウェールズ語放送がこのミルクのようにならないことを。この件に関して、英語しか使わない政府も真剣に考えてほしい。

2010年10月30日(宇宙戦争の日)
 スゥオンジーが旅行客を惹きつけているらしい。スティーム――Steam (The Scarborough Tourism Economic Activity Model)――が発表したところによると、2010年1月から6月にかけてスゥオンジーを訪れた人の数は、2009年の同じ期間に比べて増加がみられるとのこと。具体的には2009年には166万人だった観光客が、174万人増加している。

 ちなみにスゥオンジーは、詩人/劇作家のディラン・トマスの街として知られている。ディラン・トマス名目に訪れる観光客だけで、毎年350万ポンドもの観光収入があるというから驚きである。

 そのスゥオンジーが有するペンブロークシャー海岸(Pembrokeshire Coast)が、何と先日発表された『ナショナル・ジオグラフィック』(National Geographic)誌の海岸ばかりを集めた目的地別リストで、2位を獲得した。誌には、「(ペンブロークシャー海岸の)新しく設置された海岸散歩道は、ヨーロッパでも最も風光明媚なもののひとつ」とのコメントも寄せられている。夏は終わったが、行ってみたくなった! おめでとう、ペンブロークシャー海岸!!

2010年10月25日(世界パスタデー)
 最近、雑記からご無沙汰だったのは、書くネタがないから、ではない。また多忙を極めている、というわけではない(と自分では思っている)。いくつか仕事が山積みになっているだけだ。だが、書く時間がない。いや、書く時間をとれない。

 そんな折、今日はガラス製品が割れた。しかもふたつも、である。ひとつはウィスキー・グラス。もうひとつは紅茶を入れる専用の急須。どちらも左手を滑らした結果。自業自得だが、忙しい中、片づけに余分な時間をとられた。やれやれだ。

2010年10月21日(国際反戦デー)
 ステレオフォニックスの出世作“Local Boy In The Photograph”(写真の中の地元の青年)は、列車に投身自殺をした青年を歌う。

 歴史的にみても、ウェールズに鉄道路線は少ない。ウェールズが車社会となる要因のひとつだ。

 だが、南部丘陵地帯は別だ。炭鉱から石炭を港まで運ぶのに、鉄道が敷かれた。一番最初に開かれたのは、スゥオンジーの馬車鉄道だったが、時は蒸気と発明の時代。程なくして蒸気機関車が石炭や炭鉱夫を運び、港と炭鉱を往復することになる。第2次世界大戦後、炭鉱は次々と閉鎖されていき、いくつかの路線を除き、列車の多くも廃線の運命をたどった。青年はそのひとつに身を投げた。

 この歌はメンバーが聴いた噂話をもとに詞が書かれたが、そのような事実を踏まえても、実に象徴的である。廃坑の村の青年が将来のみならず、現在までも悲観し、かつて炭鉱の繁栄とともに輝かしいばかりの光を放ち、外のまばゆい世界と炭鉱の村をつなぐ唯一の存在だった列車で自らの身を滅ぼす。繁栄と栄光の象徴だったはずの列車に、未来のない自分を殺させるのは、ウェールズ出身で酒に溺れ、その身を滅ぼしたディラン・トマスのような、破滅型人生の象徴のようでもある。

 今月の19日、元ステレオフォニックスのドラマーである、スチュアート・ケーブルの死因が発表された。死因は急性アルコール中毒が原因の嘔吐による窒息死。実に痛ましい。

 スチュアートは死亡当時、運転時におけるリミット(80mg/100ml)の5倍以上もの量のアルコールを飲んでいた。死亡直後はその陽気なキャラクターが報道されたスチュアートだったが、事故直前のスチュアートの足取りを追うと、その裏では酒に溺れていたことが窺える。

 スチュアートは特にウォッカやジャック・ダニエルなど強い酒を好んで飲んでいたようで、時には朝まで飲み続け、次の日の予定を全てキャンセルし、その足でパブに向かったことも証言されている。

 スチュアートはいわゆるロックン・ロール・スタイルの人生を歩み、自分は40歳まで生きないと口走ったこともあったようだ。

 30歳まで生きないと宣言したマーク・ボラン(元Tレックス)はその直前に自動車事故で亡くなった。スチュアートは40歳になってからわずか1か月半で旅立った。その裏には彼にとって栄光だったステレオフォニックスからの解雇が、スチュアートを更に酒に追いやったということはないのだろうか。そして“Local Boy In The Photograph”では、死んだ青年はいつまでも写真の中で23歳のままと歌われる。スチュアート・ケーブルもいつまでも40歳のままとなった。このような最期は非常に悲しい。

2010年10月08日(木の日)
 最近、気になる3枚。

 一枚目はNyolfenの『As the earth dances』。Nyolfenは日本人ラップトップ(ヒップホップと勘違いしないように!)・アーティストである。

 アルバムにはファッションショーでかけられそうな、お洒落な音楽が目白押しだ。淡い上モノが描く蜃気楼のような音風景と、クールなリズムの相性が最高に心地よい。また日本人女性ヴォーカリストのNoeをフィーチャーした曲が2曲入っているが、彼女の生の歌声とそのサンプリングをかけ合わせたり、句跨りの歌詞を詠わせたりと、どちらもふわふわと浮いているようで気持ちが良い。

 しかし何よりも、特徴はバス・ドラム。これがとても奇麗。これだけ奇麗なバス・ドラムの音は、久しく聴いたことがなかった。これだけでも、十分おススメである。

 二枚目はAlva NotoのFor。Alva Notoは、現在、ミニマル・ミュージック・シーンにおいて最先端を行くアーティストの一人。

 本作は9人の人(またはプロジェクト)に捧げられた9トラックを収録。いずれも1999年から2005年の録音。その9トラックは時に鋭いノイズを放つ以外は、何とも無機的ながら優しい触感の音から編まれている。また音の構成は最小限。丁寧に形作られたフレーズが、幾度となく繰り返されることで静かなる音空間を作り出す。おススメ。実はこれ、CDの棚を整理していて発見した代物。

 最後はEric DolphyのIron Man。Eric Dolphyは説明不要だと思うが、一応、書いておくと、若くして亡くなった才能あるジャズ・ミュージシャンだ。本人のソロの他、John Coltraneとの共演でも知られる。

 本作は1963年のセッションから作られており、2004年になるまでCD化されなかった。全5曲収録で、そのうち3曲がバンド編成による録音。そして残る2曲が、ダブル・べース奏者Richard Daviesとのデュオである。この2曲が、何ともいえず、素晴らしい。

 その2曲のうち“Come Sunday”ではDolphyはバス・クラリネットを吹いている。ダブル・ベースとバス・クラリネットだけで演奏してしまおうという発想が、63年の時点であったということもすごいが、何よりもこの二人が奏でるデュエットが美しい。

 ちなみにこの作品は、購入しておきながら最近になるまで聴く機会がなかった代物。実にこの手のものは何十枚とある。忙しいのも確かだが、それにもかかわらず、CDを山のように購入する自分もどうかしていると思う。まあ、それがストレス発散なのかな。やれやれだ。

2010年10月05日(世界教師デー)
 @昨日から喉が痛む。例の職業病だとは思うが、嫌になる。まだ週の頭だというのに。しかも、まだ後期が始まってから程ないというのに。やれやれだ。

 Aウェールズで双子の姉妹が話題になっている。その双子、中部ウェールズ出身のエナ・プー(Ena Pugh)さんとリリィ・ミルワード(Lily Milward)さん。生まれは1910年1月4日。御歳にして100歳と9カ月。つまり世界で一番高齢の双子という可能性がある。

 某日本国ではこの夏、100歳以上の人間が急に消え、世界中で“長寿国日本”を疑う声があがった。しかしこのウェールズの双子の場合は、写真付きでニュースサイトに掲載されており、元気でご存命である。家族は今、ギネス・ブックに記録を認めるよう、連絡を取っているとのこと。

2010年10月04日(世界動物の日)
 @先日、忙しくて読んでいなかった新聞10日分を(その癖、インターネットでニュースはチェックしていたのだが)、まとめて読んだ。これだけ一気に読むと、新聞といえども、さすがに読みでがある。

 その中で気になったことがひとつがある。それは連日、殺人の記事が紙面を大きく賑わせていることだ。最低、一日に一件。多い日は、一日に何件も。それほど日本は殺人が多いのか?! 日本って、もしかして、殺人大国?! 

 余談だが、イギリスはBBCテレビの朝のニュースで殺人が報道されるのは、よほど極悪なものばかり。新聞でも、さほど読んだ記憶がない。

 Aイギリス文化大臣のジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)の発言が、ウェールズで物議を醸しだしている。曰く、ウェールズ語のテレビ番組は、将来、英語で制作された番組にウェールズ語をかぶせたものとなる可能性がある。

 これは番組のコンテンツが増えることを意味しているのではない。ウェールズ語の番組が制作されないことを意味する。つまり実現すれば、ウェールズは独自番組を失う可能性すらある。

 昨今ではウェールズ語専門放送局S4Cの予算の大幅削減が公表され(これもハント大臣によるものだった)、問題になっている。今回のハント大臣の発言は、それに更に追い打ちをかけるものだ。

 もちろん、これに対して反論が起こっている。現地時間の昼には、ウェールズ語協会が反対集会を開く。議長のメンナ・マクレス(Menna Machreth)は「完璧にきちがいざたの発言だ。ハント大臣は、人々が長い間求めてきたウェールズ語チャンネルの意義を何も知らないのだ」と真っ向から対抗姿勢をみせている。モンゴメリーシャーの議員、グリン・デイヴィス(Glyn Davies)は、「これはウェールズにはかなり重要な問題だ」と控えめながらも、反対の姿勢を見せている。

 これまでS4Cの問題は、この5月の選挙結果が生み出した、イギリス全土における予算削減問題の一環だった。しかしこのハント大臣の発言により、文化殺しの問題へと移行したように思えるのは、私だけだろうか。

  2010年09月30日(世界翻訳の日)
 実はここ2週間ほど、メール・ラッシュである。加えて睡眠不足。さらには体力の著しい低下。そしてこの涼しさが睡魔を誘い、CDの山と本の山が雪崩を起こし、資料は増え続け、後期は始り、仕事は山積みになり・・・ ああ、眠い。

2010年09月28日(パソコン記念日)
 アメリカ人エレクトリック・ベース奏者のジェフ・バーリンの新作『ハイ・スタンダーズ』は、ジャズの名曲を、自信が率いるベース、ピアノ(もしくはダブル・べース)、ドラムのトリオ用に編曲した1枚だ。これが・・・ 実に最高なのである!!

 これまでジェフ・バーリンは、ソロ・べース奏者としてのアルバムを思い出したように何枚もリリースしている。そこで聴かれる彼のテクニックは、実に溜息ものだ。だがともすればそれは、“テクニックを披露する”音楽に陥る恐れが常にあった(それでも私は好きだったが)。ところがこのアルバムは、それ全てが“音楽”に昇華している。すごい。傑作中の傑作だ。

2010年09月27日(世界観光の日)
 先ごろ、カール・ジェンキンズが加わったソフト・マシーンのアルバムのうち『バンドルズ』『ソフツ』『ランド・オブ・コカイン』がデジタル・リマスターされ、再発された。以前出ていたCDは92年のもの。それが廃番になって以来、長らく市場からは、稀に中古盤が出回ることを除けば、これらの作品は不在だった。それがようやく、再販されたのである。

 この中でも『バンドルズ』は、物議を醸し続けた1枚だ。それというのも、ギターのアラン・ホールズワースを正式メンバーとして加え、それまでのソフト・マシーンの音楽性から大幅に離れたからだ。一般的に、この時にそれまでのジャズ・ロックからフュージョンへとソフト・マシーンは転身したことになっている。これに対し、ソフト・マシーンの以前の音楽を好んでいたファンらが、拒否反応を示したのである。

 すなわちある音楽ジャンルから別の音楽ジャンルへとアーティストが転身すると、転身以前の音楽を好んでいたファンが猛烈に転身後の音楽を拒絶する。そして彼らは盲目に転身後の音楽を貶す。ロックやジャズといった音楽ファンの間では、よくある話だ。

 『バンドルズ』もまさにそうだった。音楽雑誌の評ですら「ギターを入れる意味がわからない」とまであったのを記憶している。

 しかしながらこの『バンドルズ』を冷静に聴いてみよう。その音楽からはギターが不可欠であることがよくわかるはずだ。この後の『ソフツ』ではマシーンはギターが中心の硬派な音へとさらに突き進むが、ここでは以前の浮遊感のある音と、その硬派な音の両方が混在し、唯一無二の個性を作り上げている。特にホールズワースの流麗なギターと、カール・ジェンキンズのオーボエの両方が混じり合うさまは、マシーンの真骨頂のひとつだ。正直に言ってこのアルバムは、ソフト・マシーンの歴史の中でも三本指に入る傑作だ。

 この再発を機に、今こそ、再評価されるべきだ――と結んで終わればよいのだが、ここで実に『バンドルズ』のオリジナルがリリースされたのは1975年であることを強調しておこう。つまり35年もこのアルバムは不当に評価され続けてきたのである。

2010年09月25日(藤ノ木古墳記念日)
 ↓であのようなことを書いたが、本当に“彼岸まで”になった。何しろ、今日は一気に20度を下回ったのだ。昔からの知恵とは、本当にすごいな。

2010年09月22日(日本救世軍設立記念日)
 @暑さ寒さも彼岸まで、とは昔から日本に伝わる知恵だ。しかし、今年は当てはまるのだろうか? 実に東京では今日、日中は30度を超えた。戯れに温度計を日のあたる所に置いてみた。その温度計の目盛りは40度まである。だが、振り切った。大丈夫か、地球は。

 Aそこで思い出したのが、映画『ノウイング』。ニコラス・ケイジ主演の2009年アメリカ映画。映画は人類が知らぬうちに、世界が滅亡へと進む様を描く。セリフでは聖書や物理学からの引用が駆使されるが、何と言っても私にとって印象的だったのが、「最近(秋なのに)暑い」というセリフ。本当、秋なのに暑いですね(註:本気でつなげて考えているのではありませんので、ご注意を)。

 B映画といえば、ウェールズでは未だ代表作にアレだ。アノ映画(『ウェールズの山』)は南ウェールズが舞台だった。そこである丘陵を巡り、丘か山かを“国をあげて”イングランド人とウェールズ人が争った。

 ところで視点を北に移すと、北にはスノードニア山脈という立派な“山(脈)”がある。そのひとつグラデル・ヴァウル(Glyder Fawr)の標高は、これまで999メートルと言われてきた。だがGPSを使用した最近の計測では、1000.8メートル(≒3283フィート)であることが判明した。その結果、このグラデル・ヴァウルは単なる“山”ではなく、“スーパー・マウンテン”(super-mountain)となった。

 映画では言い伝えをもとに、20世紀初頭、ウェールズの村人たちが丘に土を盛り、山にする(山と分類される標高まで高さを人工的に上げる)姿を描いた。嘘のようだが、本当の話だ。現代のおとぎ話といったところだろうか。

 そしてここでは科学技術により、山が「山を越える存在」(スーパー・マウンテン)と分類された。嘘のような本当の話だ。21世紀のおとぎ話だろうか。

2010年09月18日(しまくとぅばの日)
 現在、ローマ教皇がイギリスを訪問している。だが今回は、ウェールズには足を踏み入れないそうだ。スコットランドには時間を割いて訪問したというのに。

 イギリスに来てウェールズを訪れないとは、日本に来て千葉の空港しか訪れないのと同じだ(?!)。あるいは遠くアメリカからやってきて、浦賀どまりになるのと同じだ(?!)。全く残念な話だ。

 その教皇が、ロンドンのウェストミンスター寺院で、ウェールズの守護聖人聖デヴィッドの新しいステンドグラスを祝福した。

 その後のスピーチ(放送された)で教皇は、聖デヴィッドの最後の言葉「喜びにあふれなさい、信仰を保ち、小さなことをしなさい」(‘be joyful, keep the faith and do the little things’)を引き合いに出し、「簡素かつ深淵」と讃えた。そして今でもこの言葉がウェールズ中で響き渡っているように、とも述べた。

 さらにはこのスピーチを「ウェールズの人々に神の御恵みを!」と締めた。その言葉は“Bendith Duw ar bobol Cymru! ”。つまりウェールズ語である。

2010年08月25日(サマークリスマス)
 しかし暑いね。立秋はすぎたはずなのにな。それにしてもこの湿気さえ何とかなれば、かなり過ごしやすくなると思うのだけれどな。

2010年08月21日(パーフェクトの日)
 @過日観た映画(DVD)より1本。アメリカで実際に2005年に起きた犯罪(未解決)をもとに描いた『ストレンジャーズ / 戦慄の訪問者』。

 若い一組の男女が別荘で、何者かに襲われる。未解決事件とあって、犯人(3人組)の正体は最後まで明かされないが、これがかえってスリリング。そして何よりも“なぜ襲われるのか?”といった根本的な理由が、この映画には存在しない。不条理な暴力と、それへの怒りと恐怖がこの作品の中核にある。おススメ。

 Aまだ全部聴いていないので、書くのは不当かもしれないが、気になる2本の新作が届けられた。

 ひとつはPan SonicのGravitoni (2010年)。リズム・ボックスとノイズを主体とした、実に刺激的な音を今回も届けてくれた。Pan Sonicは90年代にミニマル・ミュージックの旗手として活躍した、ドイツのアーティストである。その後も独自の路線で活躍していたが、本作が最後のアルバムになるらしい。残念だ。

 もうひとつはovalのO (2010年)。こちらも90年代に活躍したミニマル・ミュージックのアーティストで、ドイツ出身。だが手法が異なる。ovalは自作のCDにサインペンなどで傷をつけ、そのエラーまでも作品にした非常にオリジナルティ溢れるアーティストだった。

 「だった」と書いたのは、それが過去形だったから。つまり一旦引退したのである。それが突然、シーンに復帰した。復帰作のO はCD2枚組で全76曲。それまでとは全く異なる、有機的な音だ。だが、さすがoval。懐かしいが、どこか新しい。実に音の構成が刺激的だ。

 片や活動休止。片や復帰。どちらもミニマル。どちらもドイツのアーティスト。偶然とはいえ、面白いね。

2010年08月18日(高校野球記念日)
 どうにもこうにも、バタバタしている。昔ならばこの時期は、論文を書くのに集中できたのにな。今年は息をつく間もない。

 加えて暑いね! そう言えば先日、夜半に車を運転中のこと。窓から手を出してみたら、外の空気が熱かった。しかも掴んで絞れば水滴が落ちそうなくらい、湿気ていた。やれやれだ。

2010年08月17日(蕃山忌)
 クラシックでは、セヴンス・コードを“不協和音”と呼ぶ。セヴンス・コードは、ジャズやポップス、ロックなどで頻繁に使用される和音だ。だがクラシックの世界では三和音が基本となる。故にセヴンス・コードは、“例外”。従って“不協和な”音とカテゴライズされ、排斥される。

 だが4声以上からなる和音は存在する。そして時に、その構成音により三和音以上に遙かに美しく響く。しかしそれでも、クラシックの世界では“不協和音”として扱われる。クラシックの世界では三和音こそが基本であり、言い換えれば、それ3声以上の和音は美しく共鳴する音として存在しない。従って“不協和音”としか呼びようがない。

 楽曲の中で、楽器以外の音を通常、ノイズと呼ぶ。それは恐らく、かつて楽器が奏でる音階に交じり、“鳴ってしまった”不要な音を“耳障りな音”として扱ったことに端を発するのではないか。だがジョン・ケージ以降、楽器以外の“耳障りな”音も楽曲の構成音として使用されるようになった。

 特にシンセサイザーが生まれ、サンプリングにより“録音した楽器以外の音(=ノイズ)”に音程をつけて奏でられるようになった。以来、“ノイズ”は楽曲の中で時に楽器の代わりとして、時に楽曲のスパイスとして、使用されてきた。

 そしてパソコンが発達し、自由にサンプリングした音に手を加え、波形までも変えられるようになった今、そのノイズのみで構成される音楽が出ても不思議ではない。だがその構成音の奏でるハーモニーが、楽器以上に美しく響いたとしても、それは“ノイズ”として扱われる。それは“楽器以外の音”で、それ以外に呼びようがないからだ(これまでこのサイトで“ノイズ”として言及してきた音の多くは、そのような音である)。

 OnのSomething That Has From And Something That Does Not(2010年)は、そのような美しいハーモニーを奏でるノイズから作られた作品だ。これらの音を“ノイズ”としか呼びようがないのは、まさに隔靴掻痒。だが仕方がない。これしか呼び方がないのだ。だがその“ノイズ”が奏でるハーモニーは、時に至上の美といっても良いほど美しい。近年久しい、傑作である。

註 ... セヴンス・コードとは、三和音に根音から数えて7番目の音を加えた和音。ド‐ミ‐ソの三和音を例にあげれば、根音のドから数えて7番目のシを加えた、ド‐ミ‐ソ‐シの4声から成る和音。

2010年08月16日(大文字五山送り火)
 @しかし暑いね。東京は連日猛暑日(35℃以上の日)らしい。気温も下がってほしいが、何よりも何とかしてほしいのが湿気。湿気がなければ、この暑さでも相当楽になるはず。実際にエアコンで除湿をすると、実に快適なことか。本当、この湿気を“脱ぎたい”。

 Aこの春に騒がせたシャルロット・チャーチが、新作の制作に入っていることがわかった。新作のタイトルはBack to Scratch。11月にリリースを予定している。

 新作の製作に協力しているのが、23歳のジョナサン・パウエル(Jonathan Powell)。パウエルは自身のソロ・アルバムの制作もしているそうで、これはできれば10月にはリリースしたいとのこと。しかしながら彼を悩ますものがある。

 それは契約ではない。アルバム製作が被さっていることでもない。パウエルの悩みは、パパラッチ。シャルロット・チャーチのアルバム制作にかかわっていることが知られて以来、パパラッチに自宅を囲まれているのだとか。やれやれ、だ。

 B先日、自宅で死亡しているのが発見された元ステレオフォニックスのスチュアート・ケーブルのバンド、キリング・フォー・カンパニー(Killing for Company)が、アルバムからケーブル追悼として1曲、シングル・カットしている(ダウンロードのみ)。その曲のタイトルは、“Former Mining Town”。訳せば「かつて炭鉱だった町」。やはり「炭鉱」が南部の『丘陵地帯』に落とす影は大きい。

 キリング・フォー・カンパニー(Killing for Company)のサイトはこちら。

2010年08月08日(鍵盤の日)
 @非常に暑い日が続いている。この暑さのためか、急にファンクが聴きたくなった。その結果、白羽の矢が立ったのは、グラハム・セントラル・ステーションの『いかしたファンキー・ラジオ』。

 このファンキーな音からほとばしる熱。これが良い。特にベース。すさまじいまでのチョッパー・ベースの嵐が巻き起こす演奏の熱さは、この夏の暑さに匹敵する。まさに演奏の熱さ vs 夏の暑さ。熱をもって熱を制する、だ。これがたまらない。

 Aあまりうるさいので、ついに過日、テレビを地デジにした。一体どんな番組をやっているかと、興味半分にチャンネルを回してみる。

 ・・・ なんだ、アナログ放送と変わらないじゃないか。損をしたような気がする。あまりに国を挙げて宣伝していたので、少しは、ためになる番組でもやっているのかと期待したのだが。

 Bメール・ラッシュ・・・ ! 日曜日だが、仕事とメールに明け暮れる。これが全て・・・ (やめておきます)。

2010年08月07日(月遅れ七夕)
 毎年8月の最初の週を中心に開催される、ウェールズ国を挙げての祭典アイステズヴォッド(ご存じない方は、『ウェールズを知る』の「名物」をご覧ください)。ここでは様々なコンテストが行われる。中でもウェールズならではのコンテストのひとつに、ウェールズ語学習者のコンテストがある。

 本年度の受賞者は、ジュリア・ホーキンズさん。中部ウェールズはクリックハウエル(Crickhowell)出身で3人の子供を持つ主婦である。

 彼女がウェールズ語の学習を始めたきっかけは、何と、子供たちにウェールズ語と英語のバイリンガルになってほしいと願ったこと。つまり子供の未来のために、自ら手本を示すべくウェールズ語を習い始めたのだ。

 そして賞を受賞した今、彼女は若いウェールズ人の夫婦にウェールズ語を学ぶように呼びかける。そうすることで子供たちが自然にウェールズ語に触れ、その重要さが理解できる、という。

 彼女の言うことはまさにその通り。言語学習の根本を、地で行っている。素晴らしい。日本では英語習得が叫ばれて久しい。先ごろでは、大手の会社が英語を社内で使用することを報じたばかり。だが日本では、ジュリアさんのように親が子の手本となるべく、新たに言葉を学んでいるだろうか? はなはだ疑問である。

 ところで、ジュリアさんには夢がある。それはウェールズ語を完全に習得し、将来はパタゴニアでウェールズ語を教えること。真にもって素晴らしい夢である。また、これほどまでにウェールズ語学習者の賞を勝ち取るのに、相応しい人は他にいるだろうか? ジュリアさん、おめでとう!

2010年08月05日(広島平和記念日)
 @メール・ラッシュ・・・ ! 加えて電話も。これが全て手紙だったらと思うと、空恐ろしい・・・ ン? いや、手紙も何通も届いていたな。これが全て・・・ 。

 A昨日、本日と室温が34℃。扇風機のみで、クーラーをつけていないからこの温度になる。外は、日差しからしてもっと暑そうだ。

 戯れにベランダの日当たりの良い場所に、寒暖計(アルコール式)を置いてみた。メモリが40℃を軽く振り切った。50℃? 60℃? それとも・・・ !!

 Bハマっているのが、Charles MingusのCD、Mingus at Antibes。1960年のライヴ録音。かのEric Dolphyが参加している。

 Mingus + Dolphyという組み合わせもすごいが、(ここにElvin JonesかHan Benninkがいたら!!)何しろ演奏が熱い。加えて、ベース奏者Mingusがリーダーだということもあるのだろうが、何しろベースが“鳴って”いる。ここにDolphyのアクロバティックな演奏が対峙しつつ、溶け合っている。これがすごい。

 もうひとつハマッているのが、Philippe Herrewegheによるバッハの『マタイ受難曲』(全曲)。この作品(録音)は、これまでに聴いたことがないほど、それぞれの声と楽器の分離が良く、そのためか、非常に厳しいまでの清さがある。

 C本日行われた広島平和記念式典は、65回目を迎えた。ここに初めて国連事務総長と、アメリカの代表としてルース駐日大使が初めて参加した。本来ならば大統領が参加すべきだと思う。だが、これも1歩前進か。先日は非難したが、これは明らかに“change”である。

 Dさて夜も更けてきたので、音楽でも聴こうか。細川俊夫の『ヒロシマ・声なき声』が良いだろう。続けて武満徹の『波の盆』も聴きたいな。

2010年07月31日(蓄音機の日)
 @メール・ラッシュ・・・ ! 汗を掻き掻き、キーボードを打つこの快感といったら・・・ ?!

 A明日よりクラスター爆弾が全面的に禁止される。これはクラスター爆弾禁止条約(もしくはオスロ条約)と呼ばれ、使用や保有、製造を禁止する。クラスター爆弾は地雷と同じく、戦後に不発弾として残る。完全なる除去が難しいのだ。そして今も人々(多くは子供)が被害に陥っている。

 イギリスはもちろん、これに加盟している。従ってウェールズも加盟していることになる。

 だが問題は、アメリカ、ロシア、中国が参加表明をしていないことだ。特にアメリカは“We can change”するのではななかったか? 表向きは良い顔をし、裏では自己のエゴを強く主張する同国の姿勢がよく表れている。

 B変化(change)と言えば、この夏、私事ではかなりある。たとえばこれまで夏になると必ず聴いた音楽を聴かなくなったり。これまで食べていたものを体が受けつけなくなったり。確固たる信念は必要だが、常に変化は必要。いや必然か。逆に言うと、変化をしない/できないというのも可愛そうに思う。

2010年07月24日(河童忌)
 @ウェールズ語の話。イギリスではこの5月に初の連合政権となって以来、様々な予算削減案が提出、可決されている。先ごろ、ウェールズ語専門テレビ局S4Cへの補助金が、大幅に削減されることが決まった。S4Cの予算は、今年だけで既に200万ポンドの削減が決定している。だが更にこの先4年間で、24%の基金を削減するという。

 この削減がウェールズ語の仕事に、決定的な打撃を与えるのは確実だ。ウェールズ語の話者数が漸く上昇し始めてきているという昨今の傾向に歯止めをかけるようなことがなければ良いのだが。

 A個人的な話。もう肩で息をするようなところは通過している。今日は一人で仕事をしていたのだが、何と気づくと寝ている。気を失っていると言ったほうが良いのかもしれないが。やれやれだ。

2010年07月23日(米騒動の日)
 今日、通勤途中でバッハの『マタイ受難曲』全曲を聴いた。媒体はmp3プレイヤー。一応、最初から最後まで通して聴いた。1曲も飛ばさずにである。行きと帰りに分けて聴いたのだが、どのような形であれ、1日で『マタイ受難曲』全曲を通勤途上に聴いたのは、これが初めてである。

 ちなみに『マタイ受難曲』は、通常、3枚のCDに分けて収録される。すなわち総演奏時間は3時間近くになる。それだけ毎週金曜日は電車で遠くまで通っているというわけ。

 さて次は、フィリップ・グラスの『浜辺のアインシュタイン』全曲にでも挑戦するかな。それともワーグナーの『パルジファル』にでもしようか・・・ !

2010年07月22日(著作権制度の日)
 長い間、思い間違えをしていた経験ってありません? 私、昨日、初めて知りました。上半期の終りが6月30日だということを・・・ ! それまでは6月1日に下半期が始まると、信じていた。やれやれ、だ。

2010年07月17日(漫画の日)
 過日観た映画(DVD)より数本。まずは『ヴァンガード』。2008年のイギリスSF映画だ。お勧めはしない。だが独特の世界観と、雰囲気を持った作品だ。

 荒廃した世界で、ゾンビへと変わった人間を、斧を片手に主人公が次々と倒していくという話。しかしながらハリウッドのCG大作に対抗するかのように、徹底的に屋外、しかも、自然の中で撮影されている。荒廃した世の中の設定だが、なぜか出てくるのは森や草原ばかり。森のシーンが圧倒的に多く、そのせいだろうが、観終わるまでロシアの映画だと思っていた。英語で喋っているんだけどね。

 さらにお勧めしないのが『今日も僕は殺される』。2007年のイギリス・アメリカ合作。脱力系映画である。その脱力度は、他の追随を許さない。そこだけはすごい。

2010年07月14日(フランス建国記念日)
 今日の昼ごろ、快晴の空から突如、激しい雨がやはり激しい風を伴って降り――止んだ。その間、空は明るいまま。丁度室内に居たのだが、窓を雨が滝のように伝うのが見えた。ほんの数分――恐らく2、3分――の出来事だった。狐の嫁入りだ。かなり激しい嫁入りだったが、それほど大きな家同士の結婚だったのだろうか。

2010年07月12日(ラジオ本放送の日)
 たまにはリアル・タイムな話題を。今日、多摩川の傍を通った。その時、蝉の鳴き声が聞こえた。まだ梅雨も明けていない。だがもう夏だな。

2010年07月11日(世界人口デー)
 過日、偶然、テレビでトルコ料理と日本料理の対決を観た。

 世界3大料理に数えられるトルコ料理と、独自の路線を行きながら、様々なテイストをとりいれ進化しつつある日本料理。その料理対決は非常に面白かった。だが気になることがひとつ。

 審査の時に、和食のお椀(吸い物)を審査員がスプーンで食べていた。対決の場所がトルコという場所柄や、製作側の配慮もあったと思う。しかしながら、あれでは和食の味は半減する。せめて木製の蓮華を用意できなかったのか。残念でならない。

2010年07月10日(ウルトラマンの日)
 何でもトム・ジョーンズ卿が今月の終り(7月27日)にリリースする新作Praise & Blameを巡って、ひと騒動起こっているらしい。ことの起こりは、アイランド・レーベルの副社長デヴィッド・シャーぺ(David Sharpe)氏が、このアルバムを「悪趣味な冗談」(sick joke)と呼んだことに端を発する。

 新作でトム・ジョーンズはこれまでのセクシーなイメージから離れ、ゴスペルやブルース、フォークや賛美歌などのカバーばかりを吹き込んだ。これがシャーぺ氏には気に入らなかったらしい。

 氏曰く「EMIからトムを引き抜いた時の条件は、“Sex Bomb”や“Mama Told Me Not to Come”路線のアップビートな曲を作る、ということだったのに」。更には「トムが将来、祈祷書から12曲を選ぶようなアーティストとして身を固めることに、我々は投資をしているのではないのだ。」と、かなりお冠である。

 この件に関し、当のトム・ジョーンズが怒りの反論をしているのは当然のことか。なおこの件が明るみに出たのは、シャーぺ氏のeメールが有力紙Sunday Times にリークされたため。手法は明らかではないが、eメールがリークされるとなると、おちおちメールも書いていられない世の中になったな。

 ちなみにトム・ジョーンズの年齢はというと、70歳になる。もういくらなんでも、ラスベガスで名を馳せた当時のセクシーなイメージはどうかと思うが・・・ 。

2010年07月08日(聖イリス(Urith)の日
 世間はまだワールド・カップで盛り上がっているようだが、私にとってのワールド・カップは、アルゼンチンの敗退とともに終わった。実に私はここ数回の大会で、この国だけを応援している。

 理由はふたつ。ひとつはパタゴニアだ。そう、パタゴニアはウェールズ唯一といっても良い、移民先である。

 だが正直に告白すれば、このパタゴニアが理由の中で占める割合は小さい。一番大きな理由は、アストール・ピアソラである。

 彼の音楽に心酔し、だが、一度も生演奏を聴く機会がなかった。そのためかワールド・カップにアルゼンチンが出てくると、無性に応援したくなるのだ。

 暴言すれば、アルゼンチンにはタンゴとサッカーしかない。そしてピアソラはタンゴの革命児として、安酒場の音楽タンゴを、芸術の域まで引き上げた。アルゼンチンのチームにも、次回こそはこのピアソラに匹敵する力を出してほしいものだ。

2010年07月03日(波の日)
 メール・ラッシュ・・・ !! 仕事の合間に次から次へと返事を書く。だが追いつかない。・・・ 来ない方々、もう少々お待ちを。ごめんなさい。

 ところで昨日、電車の話題を書いたが、そういえば先日、やはり車内で私が被っていた帽子を直してくれた人がいる。その時、ふいに映画『泳ぐ人』を思い出した。以来、懐かしく思いだしている。

2010年07月02日(半夏生)
 春眠暁を覚えずとはよく言ったもので・・・ とは違うな。やはり疲れか。体が珍しく睡眠を欲している。睡眠と言えば先日、電車で座り、うつらうつらしていた。その時、突然、右腕にものすごい重さを感じた。

 何かと思えば、私の隣に座った、ものすごく太った男性(秋葉系?)が眠ったままこちらに寄り掛かってきている。その彼の肘が私の腕に一点集中的に圧し掛かってきていたわけ。重いわけだ。何度も押し返しているうちに、その男性は寄り掛かってくることはなくなった。だが程なくすると、口を開けて大鼾をかき始めた。

 車内の目が一斉に注目するも、寝ている彼はお構いなし。ああはなりたくないものだ。

2010年06月28日(貿易記念日)
 実は「疲れた」を禁句にしていた。書くことが半減した。いつものことか。よって復活・・・ しようかな。やれやれだ。

 そう思った矢先のこと、「俺のほうが疲れている!」とばかりに、昨日、パソコンがキレた。作業をやらせていたら、突然、モニターが暗転。スイッチが切れた。慌てずに、しばらく時間をおき、再起動してみる・・・ が、起動できない。少々焦りながら、クーラーで部屋とパソコンを冷やした。

 この冷却効果のおかげで、何とかセーフ・モードでは起動できた。そこで騙し騙し通常モードで起動。そして使用中だった一時ファイルを全て削除する。あとはデフラグとチェック・ディスクで、何とかしのいだ。

 これから先、夏で暑くなることを思うと、そろそろメインのパソコンも買い替え時かな、とも思い始める。なにせ酷使しているからな。

 暑さと言えば、ここ数日の東京の暑さは夏並だ。いや、気温は先日より然程上がっていない。湿気がすごい。体に纏わりつくような暑さは、このせいだ。日本独特の暑さだが、やはり嫌になる。

 それ以上に実は嫌になるのが、教室や電車の冷房のきつさだ。何とか“快適”な温度にできないものだろうか。汗を掻かなければ良い程度の温度にすれば良いと思う。だが大抵は“涼しい”を通り越し、“寒い”になっている。何とかしてほしい。

2010年06月27日(日照権の日)
 先日、車を運転中のこと。普段全く混まない道路で、しかも夜の8時過ぎに渋滞にぶつかった。先には、かすかに赤色灯が見える。この日、既に数回、事故直後の現場を見ていたので、またか・・・ と思いつつハンドルを握っていると、不思議なことに気づいた。かなり遅い速度ではあるが、赤色灯が遠ざかっているのだ。

 疑問に思いながら、現場に近づいてその謎は解けた。事故ではなかった。デモ行進だった。先の赤色灯は、彼らのしんがりを務めていたパトカーのもの。動くのも納得だ。

 さて肝心の彼らの訴えだが、わからなかった。それというのも現場で交通整理にあたっていた警官に、デモ行進を追い越して早く先に行くように促され、先に行かざる負えなかったのである。やれやれだ。

2010年06月26日(国連憲章調印記念日)
 昨日、日本のサッカーの試合についてほぼリアルタイムで書いた。だが実に、最初から観ていたのではない。出勤前に試合終了が、かろうじて生で見られたのだ。・・・ 毎週金曜日は6時前に自宅を出る。丁度試合終了間際の時間に支度をしていたので、見られたというわけ。

2010年06月25日(住宅デー)
 現在、05時38分。し・・・ 信じられん。日本代表、デンマーク戦に勝利してワールドカップ決勝トーナメント進出!!

2010年06月19日(桜桃忌)
 @何でもゴシップ週刊誌が十代の食事に悪影響を与えることが、ウェールズの研究チームによって証明された。研究チームは11歳から16歳の少年少女の食事習慣と、読書およびテレビの習慣を調べた。その結果、ゴシップ週刊誌が、引いては拒食症や過食症へとつながる、彼らの摂食障害を引き起こす大きな要因になりえることがわかったという。

 どうもこれは、ゴシップが食事ができなくなるほどひどい、というのではなく、これらの週刊誌が決まって有名人の体形や体重について報道することが原因らしい。つまり若者が“痩せた”有名人の姿をみて、真似ようとしたり、“痩せなくては”とのプレッシャーを感じるため、食事を抜いたり、食事後に吐き戻しをしたりする、ということ。

 若いうちならば誰でもがあこがれるであろうパーフェクト・ボディ。仕方のないことなのだろうね・・・ (とは言っていられない事態もあるが)。

 A最寄駅すぐ近くのコンビニが閉店して、かれこれ2週間以上経つ。跡地は空のまま。不便でしょうがない。

 B某大学内にコンビニがこの春、開店した。ただし店の敷地面積は8畳ほど。このように面積が狭いため、一度に入店できる人数が限られる。昼休みや授業の合間の休み時間などは、弁当などを買い求める学生・教員・職員で入店するのに行列ができる。不便でしょうがない。

2010年06月16日(南アの闘う人民との国連連帯デー)
 ウェールズには“ゴーストバスター”(お化け退治請負人)が実在する。ジ・アラームの故郷でもあるリール(Rhyl)のポール・ジャレット(Paul Jarrett)がその人だ。彼はゴーストハンターストア(The Ghost Hunter Store)の経営者でもある。つまり立派なビジネスとして、彼はこの仕事をしているのだ。そうは言うものの氏曰く、“利益のためではない”そうだが。

 彼の場合、怪奇現象を解明する際に、オカルティックな要素はない。代わりに、電磁場メーターやマイク、カメラなど非常に科学的な手段を用いる。ただ、発見した場合の“呼びかけ”手段だが、それは妻の力を頼るそうだ。何でも彼の奥さんは霊と交流できるそうで・・・ 。

2010年06月15日(暑中見舞いの日)
 今、1:02。うぉっ。カメルーンに日本が勝った(ワールド・カップ日本初戦)!! 信じられんが、幸先良いぞ!

2010年06月09日(時の記念日)
 スチュアート・ケーブルの死因だが、未だ不明。警察の公式発表も、少なくとも1週間は先になりそうだ。なおスチュアートを最後に載せた車の運転手によれば、彼をパブから自宅まで送ったそうだが、その時、スチュアートは酔っていなかったとのこと。

2010年06月07日(聖クアヴァンの日)
 本当に信じがたいニュースが飛び込んできた。ステレオフォニックスのオリジナル・メンバーであり、ドラマーのスチュアート・ケーブルが亡くなった。現地時間で7日朝、アベルダレ(Aberdare)近くのスルドコイス(Llwydcoed)の自宅で死亡しているところを発見された。

 享年40歳。死因は現在、警察で調査中のこと。

 2003年にステレオフォニックスを脱退後、現在はキリング・フォー・カンパニー(Killing for Company)という新しいグループで活動していた。実にバンドは今週の土曜日に、ダウンロード・フェスティヴァルへの出演とデビュー・アルバムのリリースを控えていた。それだけに、ショックは大きい。

 すでに数多くの人が哀悼の意を表している。最近、同じステージに立ったというジ・アラームのマイク・ピータースは、「亡くなったとは信じられない。・・・ スチュアートはいつも笑っていて、傍にいれば最高の人間だった。沢山のエネルギーを持ち、翌日がやってくるのを待てないほどだった」と語った。

 なお本日6月7日は、トム・ジョーンズの誕生日でもある。BBCでは誕生日パーティを予定したいたが、スチュアートに敬意を払い、キャンセルすることになった。

 個人的にスチュアートのドラムは、脱退したとはいえ、誰よりも“ウェールズを歌う”ステレオフォニックスの曲にあっていたと思う。残念でならない。ご冥福を祈ります。

2010年06月01日(人権擁護委員の日)
 信じられないニュースが飛び込んできた。先日、シャルロット・チャーチとゲヴィン・ヘンソンの5年越しの婚約を伝えたが、何とこの二人が破局を迎えたという。シャルロット・チャーチのエージェントが明らかにした。

 5年越しの交際の末、二人の子供をもうけたチャーチとヘンソン。そのふたりがようやく婚約を発表したと思ったら、それから2ヵ月もしないうちに破局報道となったわけだ。破局の危機は今年になってから大きくなっていったというが、それだったら先日の婚約報道は何だったのだ? 一瞬、エイプリル・フールを疑ったが、どうもそうではないようだ。一寸先は闇とは、まさにこのことかな。

 あまりの驚きに、他に書こうと思っていたことも吹っ飛んでしまった。やれやれだ。

2010年05月24日(エンパイヤ・デー)
 今年、ウェールズの冬は“異常気象”と呼べるほど多く雪が降り、また、寒かった。その“異常”気象は、未だ治まらぬらしい。この5月下旬に、既に最高で28℃を記録した。地中海沿岸のイタリアやギリシャが24〜25℃だというから、それを超えたわけである。そのため昨日の日曜日には、ウェールズの海岸は涼しさを求める人々でにぎわった。アイスクリームの売り上げは、通常の二倍にまで跳ね上がったそうだ。

 その海岸リゾート地で、武装警官が出動する騒ぎがあった。カーディフの南西にあたるバリーでは、街の中心部に当たるホールトン通り(Holton Road)が閉鎖され、武器を所持した男性と武装警官が一戦を交えたという。詳しいことは調査中とのことでわかっていない。

 この南部一帯は、かつての炭鉱社会とは切っても切り離せない。そのため、現在でも労働党の力が強い。その労働党だが、今回の総選挙では大敗した。その責任を取ってか、党首が変わるとのこと。その党首の座に新たに座るのは、何と、ニール・キノックである! 

 ウェールズ南部『丘陵地帯』の炭鉱夫の家に生まれながら、大学を出たキノック。彼は1978年には労働党首になり、まさに労働者のために働いた。80年代に保守党が与党となる。保守党は国営企業の民営化と廃止を推進。その中で起こった炭鉱閉鎖は、まさに南部『丘陵地帯』では大きな問題だった。その時に、キノックは左派として保守党と真っ向から対立した。またこの時代、影の内閣としてもキノックは活躍している。

 そのキノックが返り咲くのである。さあ、久々に面白くなってきたぞ。

2010年05月20日(新東京国際空港開港記念日)
 ウェールズの本に関して、普段、私はここで言及しない。理由は簡単で、読んだ本は何らかの形でサイトの内容に反映しているからだ。だが、それにもかかわらず、詩集Gŵyl y Blaidd / The Festival of the Wolf は取り上げずにいられない。

 この詩集には様々な人たちの言葉が集められている。彼の出身は、ウェールズはもとより、フランスであったり、カメルーンであったり。またテヘランやワルシャワの出身者もいる。中にはジェラルド・オブ・ウェールズやモンモースのジェフリーなど、ウェールズ縁の偉人もその中に名を連ねている。

 では、彼らの共通点とは何だろう? それはひとつ。ウェールズに“流れてきた”こと。つまりここにはウェールズに難民として亡命し、住み着いた人々の言葉が掲載されている。彼らはいずれも、自国への愛や虐殺などの辛い経験を詩や短編小説の形を通じて、読者に語りかける。そのどれもがウェールズと英語のバイリンガルで掲載されている。

 個々の作品を別々に読めば、それはそれぞれ個人のつらい体験の告白として非常に評価が高い。

 だが“ウェールズ”という地で一ヶ所に集められた時、それは“ウェールズの姿”を鮮明に浮かび上がらせる。――古来よりイングランド圧政を受けてきたウェールズの民は、自国にいてイングランドという他国にいる“難民”であるという感覚を持ちあわせている。その感覚を、彼らの言葉が実に鮮明に浮かび上がらせるのである。そこには炭鉱や政治がらみの問題を詠う詩人の姿はない。“難民ウェールズ”というウェールズ人の根幹にある苦しみが、詠われている。この鮮明さに、私はひどく心を動かされた。間違いなく2010年上半期に読んだ本の中で、ベスト1になる。

 なおこの本は2006年にPARTHIANより発行された。

2010年05月17日(自然保護の日)
 @東京の話。先週は冬物のジャケットを着ていたと思ったら、今日は夏物のジャケット。相変わらず、寒暖の差が激しい。皆様、体調など崩さぬように。ちなみに私は肩で息をし始めましたけどね、何とかは風邪をひかない、の最も良い例なもので、体調だけは崩していない。

 Aアイスランドの火山灰が、またイギリスの空港閉鎖への影響を与えている。まともに稼働している空港は、ロンドンぐらいかな。大変だね。しかしながらカーディフ空港は、何とか再開するようだ。

 Bスウォンジー出身の世界的女優キャサリン・ゼタ=ジョーンズがインタビューに答えて曰く、「自分の鼻が嫌い」。そりゃ、ないものねだりってものじゃないだろうか・・・ 。

2010年05月15日(沖縄本土復帰記念日)
 @先日、偶然聴いて、はっとしたのがswodのGehen(2004年)というアルバム。ピアノやベース、ドラムなどの生音に、丁寧な処理の施されたノイズが合わさる作品だ。ピアノのやや甘めのメロディを、細かいノイズが美しく彩る。

 A過日、夜に電車の中に閉じ込められた。JR中央線でのこと。埼京線の列車から緊急警報が発せられたとかで、列車が緊急停止。駅と駅の中間だったため、車内では必要最小限度と思われる蛍光灯1本を残し、あとは全部消灯。車内はほぼ満員状態だったため、空気がよどむ。5分ほどで停止が解除され、運行が再開されたが、薄暗がりの車内は不気味だった。

 B過日観た映画(DVD)より1本。『永遠のこどもたち』。スペイン発の映画。内容どころか、俳優・監督、どのジャンルかも知らずに観たが、いやはや引き込まれた。息をつかせぬ展開といい、縦横無尽に貼られた伏線、そして、それを解きほぐしていくストーリーに感嘆しきり。非常に良い映画だ。同じ監督がメガホンをとった『パンズ・ラビリンス』には全く感心しなかったが、こちらは十分お勧めできる。なお、私は横溝正史原作の『犬神家の一族』やにコール・キッドマン主演の『アザーズ』を、途中で思い出したが、皆さんはどうですかね。

2010年05月12日(看護の日)
 先の5月6日、イギリスでは総選挙が行われた。その結果、ついに“二大政党制”が崩れた。すなわち労働党は与党の座から降り、そこに保守党が座った。さらにここに自由民主党が割り込んできた。この結果、与党保守党の議席数の割合が、47.0%となる。

 従って、与党であっても過半数がとれない。そのため、イギリス初の連立政権確立が噂されている。実際、労働党党首キャメロンと自由民主党党首クレッグが手を結んだと、地元メディアが報道している。

 これらのことは、海外事情に鈍感な日本のメディアでも再三放送されている。だが、メディアは大事なことを忘れている。それはこの過渡期にあって、議席数を伸ばした政党がいることだ。

 その政党とは、わがウェールズ党(Plaid Cymru)である! 実に議席数の伸びは、居並ぶ政党を押さえ4位である。

 ちなみに増えた議席数はひとつ。従ってウェールズ党の総議席数は3。議席数の割合は、0.5%・・・ 。

2010年05月07日(博士の日)
 先日、“UPS Delivery Problem NR ...”なるタイトルのメールと添付ファイルを開いたがためにウィルスに感染した話を載せた。そして今度は、新手のものが送られてきた。

 送り先はiTune Storeでタイトルは“Thank you for your buying iTunes Gift Certificate!”。私はネットでメールの送信先と件名を使い検索し、このメールがウィルスであることを確認。そして開かずに削除した。大体、iTunes自体使用したことがない。皆様、要注意ですよ。

 ところで肝心のウィルス駆除プログラムのMacAfeeは、自信を持ってまたもやスルー。この役立たずの金食い虫め。

2010年05月05日(こどもの日)
 もう既に6日になっている。つまりゴールデン・ウィークも終わりということ。この時点でふたつ思うことがある。

 ひとつは今回のゴールデン・ウィークは、夜が静かだったということ。特に家の周りには嘘のような静寂があふれていた。普段の夜からは考えられない静かさであった。

 それともうひとつは、休みがほしい!という切なる願い。結局、夕方に1度買い物に出たのと、1日休んで大変面白くてためになる話を拝聴しに行った以外は、仕事のしどうしだった。ああ、休みがほしいな。この時期に切にそう思う。やれやれだ。

2010年05月01日(メーデー)
 @参った。ここ数日、頭の中をAnderson Bruford Wakeman Howeの“Brother of Mine”がぐるぐると鳴っている。それも朝からずっとだ。

 確かに良い曲だと思う。だけどこれ、20年近く前の曲なのだよね。先々日、ふとした拍子に聴いて、それから数日後になって鳴り始めた。時限爆弾のように頭の中に残っていたみたい。やれやれだ。

 Aゴールデン・ウィークである。天候も良い。また、先日の寒さとは打って変わって、暖かい気候だ。・・・ なので、家に籠って仕事三昧。やれやれだ。

 Bイギリスでは5月6日に総選挙を控えている。先日のブラウン首相の二枚舌は、すっかりとテレビを通じて世界中に届けられたが、その労働党に再びウェールズは傾いているという。ウェスタン・メイル紙が行った調査によれば、労働党支持が37.5%で最も支持を集めた。次いで保守党支持が23.5%。以前は保守党支持が勝っていたが、ここ10日間で情勢が変わったという。

 これに続くのが自由民主党の21.0%。ウェールズ党(Plaid Cymru)は、10.8%。毎年、イギリスの総選挙の際にウェールズ党の議席数だけが気になっている私だが、もう少し何とかならんかな。

2010年04月27日(哲学の日)
 ここ数日の間にハマっているのは、ソフト・マシーンの『Live at Henie Onstad Art Center』である。ジャズ・ロックへと急速に傾斜したころのライヴである。未だロバート・ワイアットが在籍し、ドラムをたたいている。

 実にこのCDは1回聴いたきりで、しまいこんでいた。しかしながら先日、たまたま車を運転している最中にかけた。すると音が良いばかりか、何ともクールな音が白熱している。というよりもメンバー全員、完全にあちらの世界にイってしまっている。すごいね、これ。

 話変わってウェールズ。首都カーディフでは渋滞緩和などの目的から、去年よりパーク・アンド・ライド政策をはじめた。パーク・アンド・ライドとは、目的地より離れた土地に駐車場を作り、そこから目的地までシャトルバス(多くは無料)を走らせるというものだ。

 ところが開始から半年経った現在、大変なことがかかった。このパーク・アンド・ライドでは駐車料金でその運営費用を賄う予定だった。だが、この半年間の統計で、月に何と5万ポンドの赤字となることがわかった。

 原因はシャトルバスの運営費が、駐車料金をはるかに上回ってしまったこと。パーク・アンド・ライドは渋滞緩和のみならず、CO2の削減にも貢献することができる。実にこのような環境にも優しい政策が失敗するのは、非常に残念なことである。

2010年04月26日(リメンバー・チェルノブイリ・デー)
 猫がパンダや熊のように、両方の前足を使って食べ物を持って食べたら? ふいにそんな疑問が頭をよぎった。想像してみる。可愛い。可愛すぎる。多くの人は可愛すぎて、それに気を取られることは必至。そうなると社会は機能しなくなる。従って非常に残念ながら、この案は却下。

2010年04月23日(サンジョルディの日・世界本の日)
 ここ一両日、東京は寒さに見舞われている。私なんぞ、実に冬のコートが手放せない。何と言うことだ。

2010年04月21日(民放の日)
 @ウェールズ人は10人に7.06人が愛国者であることが、ヨーロッパで行われた調査で分かった。それによればウェールズ人を超えるのはスコットランド人の7.1人と、オランダ人の7.18人である。

 ちなみにイングランド人はというと、5.8人。加えてイングランド人は守護聖人である聖ジョージの日がいつであるかは、3人に1人しかわからないという。

 日本で同じ調査が行われた場合、もっと低い数字が出るのではないだろうか。ことに最近の若い人には海外へ目を向けない傾向が顕著だが、その一方で決して愛国的ではない。三島のようになる必要はないが、だがもう少し“国”や“民族”というアイデンティティを確立してほしいと思う。

 A先日のアイスランドの火山灰の影響によるイギリス全土規模の空港閉鎖が、ようやく解除された。良かったね!

 A我愛車、未だに13.88キロ/リッターを走る。頑張ってるね!

2010年04月17日(恐竜の日)
 @昨夜半、外で聴き慣れぬ音がする。窓を開けてみれば、何と雪! みぞれに近い状態だったが、聞き慣れぬ音の正体はそのみぞれが木々や屋根を叩く音だった。驚いたね。外気が冷えていたこともあり、あっと言う間に一面が白く化粧した。実にこの時期に雪が降ったのは、41年ぶりとか。冷え込むわけだ。

 A日本で国鉄が民営化され、JRに変わったのは、イギリスの国営事業の民営化を参考にしてのこと。つまりイギリスでは国営鉄道がブリットレイル(Britrail)として民営化されたのを、日本は真似たわけだ。

 ところがここにきて、ウェールズではその民営化に反対する意見が現れた。「ウェールズ 鉄道の未来」(Railfuture Wales)と称する乗客の団体が、鉄道の再国営化を訴える運動を始めたのだ。

 彼ら曰く、複数の鉄道会社が列車を走らせることは「馬鹿馬鹿しいほどの金の無駄」であり、ウェールズ議会がその事業を引き継ぐべきだとしている。

 彼らは国営企業であるアイリッシュ・レイル(アイルランド鉄道)が新車両や新しい駅、そして路線を増やしていることを挙げ、これを模倣すべきだと訴えている。民間企業ではそれは実現不可能というわけだ。

 確かにウェールズでの鉄道サーヴィスは、改善されたとはいえ、良いものとは言えない。特に路線の不充実さや運行本数の少なさは、住む人にとって不便だろう。だからといって再び国営化されたとしても、それが改善される保証は全くない。民間企業でも国営企業でも、乗客第一に経営方針を定める必要があるのではないかな。そう思う。

2010年04月16日(チャップリンデー)
 何とも本日、東京は4月半ばにして、急激に気温が冷え込んだ。まるで冬のような寒さだ。私は朝が早かったのでコートを着て外出したが、これが当たった。何とも丁度良いのである。数日前にはジャケットを着ているだけで、汗をかいたというのに。何と言う気温の変化だ。

 一方、イギリスでは、先日のアイスランドでの噴火による火山灰が、空を覆っている。そのため航空便が、相次いで欠航してる。何でもウェールズのカーディフ空港から飛び立った11時25分発の飛行機を最後に、イギリス中の空港全てが閉鎖されたという。

 こんなことを誇らしげに掲載するウェールズの地方紙も地方紙だが、それを日本語で伝える私も私だ、と思う。やれやれだ。

2010年04月14日(オレンジデー)
 シャルロット・チャーチとゲヴィン・ヘンソンが5年の交際期間を経て、婚約した。おめでとう! 婚約をしたのは、チャーチの24歳の誕生日。挙式は人目につかない島を希望しているとのこと。子供も列席する予定とか。ちなみに本日「オレンジデー」とは、「バレンタインデー」「ホワイトデー」を経験した後、ふたりの愛情を確かなものにする日である。

2010年04月13日(喫茶店の日)
 ウェールズからショッキングなニュースを一つ。昨年だけで7500人もの子供が、ウェールズでは犯罪のかどで検挙された。この場合の“子供”とは、16歳以下を指す。

 少年犯罪が深刻化しているのは、恐らくどの先進国でも共通だと思うが、人口約296万5千人の中の7500人である。多い数字と言えるだろう。

 その7500人で最も多い犯罪は、万引きである。だがその7500人の中には、火器(もしくはその模造品)の不法所持で逮捕された9歳の子供もいる。また南ウェールズ警察が逮捕した12歳以下の子供は、122人。単に個人が荒れているのか。それとも地域経済のしわ寄せか。

2010年04月09日(反核燃の日)
 先日より大学は新学期が始まっている。新学期はある意味、一年の中で大学/大学生が一番華やぐ時期だ。それを如実に感じるのは、公園などで見かける新歓(=新入生歓迎会)を兼ねた花見の団体だ。若者だけで、更に大人数のものが団体がいれば、それは間違いなく大学生/専門学校生の団体だ。実に華やかでいい。だがその一方で、はしゃぎすぎは禁物。度が過ぎて急性アルコール中毒になることなどないように。

 さてその裏で、大変なことが起きている某明星大学もある。3月24日に教科書に関する連絡がない旨を書いたが、実に教科書が送られてきたのは一昨日。

 それもこれも、私が教務課の課長(教育関係の現場ではトップです)に思い余って直訴したからだ。その教務課長も、このような蛮行が行われているとは全然知らなかったようだ。他の教科書が配布されていなかった先生には、今日/明日中には出版社から直接届けられるはず。しかし、週末だぞ。休むなということか?!

2010年04月04日(イースター)
 先日、4月1日は世界的にエイプリル・フール。興味深いものをあげてみる。

 デンマークでは、観光名所にあった人魚姫の像がこの日だけ骸骨になった。デンマーク自然博物館が仕掛けた悪戯だが、上半身には人間の骨格標本が使われ、下半身はメカジキのものが採用された。日本で観られる「河童のミイラ」があるが、これもこんな風に作られたのではないかな。

 Googleが運営するGmailは、「母音障害」に見舞われていると発表された。これによりメッセージの子音しか表示されなった。筒井康隆の名作『残像に口紅を』は音が消えていく実験的なエンターテイメント小説だったが、これを地でいったわけだ。

 イギリスBBC放送は、シェークスピアがフランス人だったと発表した。映画『恋に落ちたシェークスピア』の想像も突飛だったが、事実であれば大変なことだ。

 だがこれはある意味、的を得ている。シェークスピアが生まれたイングランドは、ノルマン・コンクエストから約500年後。このノルマン・コンクエストではそれまで支配者だったゲルマン系アングロ・サクソン人が敗北し、フランス系ノルマン人が支配者となった。すなわち、ゲルマン人にフランス人の血が混じり、イングランドは一つの大国に成長するのである。

 一方、それまでアングロ・サクソン人が使用していた古英語は、ノルマン人のノルマン語(フランス語の一種)と100年以上もかけて混じり、現在の英語の大元となる中英語が誕生する。1564年に生まれたシェークスピアは、ある意味、言語的にも民族的にもフランス人の血を引いているのである。

 さて過日、大阪でウェールズ文化祭が開かれた。その来場者アンケートの集計結果を読んでいたら、「シェイクスピアがウェールズ人だったことも知らなかったので、驚きました。」という文章に出くわした。シェークスピアがウェールズ人などとは、根も葉もない嘘八百なことは自明の理だ(シェークスピアの専門家にも、一応、訊ねました)。だがそのようなことを会場で言った人がいたとすれば、それは1カ月近く早いエイプリル・フールだったのではないかな。嘘に引っかかった方、お気の毒に。

2010年03月29日(八百屋お七忌)
 1913年のこの日、南ウェールズのカーディフ郊外で、ひとりの赤子が産まれた。名をロナルド・トマス。後に彼は、ウェールズを、そして、20世紀イギリスを代表する、現代詩人のひとりに成長する。

 彼の名はR.S.トマス。その初期にはウェールズの愛国心を詠い、後期には現代社会における神を探索した。同時に、過酷な現実をありのままに受け入れた、強い人でもあった。

2010年03月24日(さくらの日)
 さくらの日だというのに、東京は寒い。早く暖かくならないかな。それにしてもこの冬から春は例年以上に忙しい。やろうと思っていたことがあまり出来ていない。特に昨年末に出来なかった大掃除。真似事程度はなんとかしたが。

 さてあと数日で4月。新しい年度の始まりだ。特に教育関係に携わるものにとって、この新しい年度の始まりは新年とは違った緊張感がある。だが某明星大学では、未だ担当クラスが決まっていない。また一昨年度より指定教科書(※大学側で使用するテキストを選定し、教師に選択権はない)が導入されたが、どの教科書を使うかも未だ連絡がない

 通常、指定教科書の場合、遅くとも2月中に各教師に配布される。だが今はもう3月末。この時点で連絡がなく、一体どうやって授業スケジュールを立て、準備をするのだ?!

2010年03月24日(壇ノ浦の戦いの日)
 先日、ちょっとした気まぐれから、デヴィッド・ボウイの2枚組ベスト盤を購入した。活動歴が長く、それでいてスタイルに変化が多いボウイだが、その彼の楽曲がここでは2枚のCDに上手くまとめられてある。

 最初から最後まで通して聴いてみる。ここしばらくボウイはご無沙汰だったが、こうして年代順に聴いてみるのも、中々良いではないか。特に初期の初々しい感じが、何ともいえず良い。以前は、このように感じることはなかったのだがな。歳喰ったのかな。やれやれだ。

2010年03月22日(国連水の日)
 過日、読んだ本の中から1冊。三崎亜記の長編小説『失われた町』。

 30年に一度、町が「失われる」。町が失われれば、そこに住む人も失われる。だが残された人々は、それを悲しむことは許されない。悲しめば、消失した「町」の意識がその人の意思を汚染する。このような状況の下、残された人々や「町」にいながらも汚染から奇跡的に免れた人々、そして町の消失を食い止めようとする人々の姿が、半ば群像劇的に描かれる。

 物語は短い「プロローグ、そしてエピローグ」で始まり、7つの独立した、しかしながら関連のあるエピソードで展開される。それぞれのエピソードは独立した短編としても楽しめるが、それが全て読者の中でつながった時に初めて全体の物語が完成する。従ってあらゆる所に伏線が仕掛けられ、主要登場人物(時に脇役まで)の関係は、連鎖的につながっていく。物語は抒情的なSFとして始まるが、中盤からは合成語が頻出し、また、想像を掻き立てる別の都市・民族の存在が浮かび上がり、最終的に出来上がった相関図は、かなりしっかりとした世界観のもったものだった。

 正直に言って主要登場人物全員が、ひとつの人間関係図としてつながった時にはヘキヘキしたが(できすぎ)、全体を通してみれば非常に面白い話となっている。

 またあまりの伏線の多さに、読み終わった途端に最初から読み返し(但し飛ばし読み)したが、残念なことに解説がついていない。きちんとした文芸評論家の解説で、こちらがつかみきれなかったところを補完したかったのだがな。

2010年03月20日(LPレコードの日)
 明日21日は、春分の日。だがこの春分の日は、暦によって移動する。すなわち、20日の年と21日の年がある。ネットで調べた限りでは、21日のほうが多いようだ。で、今年は21日というわけ。

 春分の日(21日)と秋分の日、そして夏至と冬至はケルトの民にとって重要な意味をもっていた。それぞれ四季の訪れを告げる、いわば季節の変わり目を示していたからだ。

 これを知らせるモニュメントとして有名なものは、イギリスおよびアイルランドだと、ストーンヘンジがあげられる。だがそれ以外にも、この種の遺跡は存在する。

 たとえばアイルランドはダブリン近郊のニューグレンジ、ノウス、ドウスの遺跡。春分・秋分の日や夏至・冬至の日にのみ、太陽の光が遺跡の中に差し込む。実はこれらはケルト以前の遺跡だ。だがこの神秘を発見した太陽信仰をもつケルトの民は、ここを神々の住処と崇めた。ここからケルトの神の住処のひとつが、大地の下になったと考えられている。

 ウェールズにもこの種の遺跡は存在する。アングルシー島のブリン・ケリ・ズ(Bryn Celli Ddu)がそれだ。春分・秋分の日、太陽が地平線へと消えていく時、太陽の光が遺跡の入口から差し込み、内部を優しく照らす。実はここ、最近はやりのパワースポットではないかと私は思っている。それはここで神秘的な体験をした人が、私のみならずいるからだ。私はここで――ある種の磁場を感じた。それは他では感じられなかったものだ。

2010年03月19日(カメラ発明記念日)
 マカフィーが頼みもしないのに、プログラムそのものをひとつ上のランクのものにアップグレードしてくれた。自動更新だったので、止めるどころか、アップグレードされていることも知らぬままの出来事だった。

 それから数時間後。Spybot(註:アンチ・スパイウェア・プログラム)にパソコンをチェックさせていたところ、「『トロイの木馬』駆除しました」とマカフィーが誇らしげに告げてきた。

 なんじゃそりゃ。また自分の網を潜って、入られたのじゃないか。先日はスタッフにお世話になったが(それだってもとをただせば、プログラムが有名なウィルスを見抜けなかったのが原因だが)、プログラムそのものはどうなっているんだ。やれやれだ。

2010年03月18日(精霊の日)
 朝、頭の中でグルグル鳴っていたのが、レディオ・ヘッドの「クリープ」。自虐的な90年代を代表する曲だ。次に実際にCDをかけて聴いたのが、何とレゾナンス・ボックス。渡辺香津美が90年代に組んだ、ギター、ベース、ドラム、パーカッションのカルテットだ。こちらはフュージョン、ロック、ファンク、ラテン音楽が互いにぶつかりあいながらも、絶妙のアンサンブルを聴かせる。この落差に我ながらクラクラする。

 クラクラした後は、アイルランドの伝統音楽を奏でるデ・ダナンを聴いている。ついついウェールズと比較してしまうのだが、ウェールズの伝統音楽(特に伝承歌)は、他のケルト王国の音楽に比べ相当暗い。この暗さが良いのだが、初めて聴く人には重すぎるかな。

2010年03月17日(漫画週刊誌の日)
 ウェールズ固有種である二種類の蝶が、絶滅の危機に晒されているらしい。その蝶とは、湿原ヒョウモンチョウ(marsh fritillary)と茶色シジミチョウ(brown hairstreak)*の二種類。原因は都市化と農業形態の変化が主だが、特にここ数年の夏の間の気象の悪さが禍しているらしい。

 ウェールズは自然の宝庫だと思っていたが、現実の厳しさを叩きつけられたような気がする。先ごろ“エコ”の言葉に流され/押され、あまり顧みられなくなった環境問題。そろそろ、問題の本質を再確認すべきなのだろう。

   * ... 不勉強ながら定訳がわからないため、英語をそのまま訳しておきます。

2010年03月14日(ホワイトデー)
 先日、偶然TVで辻井伸行の演奏を観る機会に恵まれた。前から観たい(聴きたい)と思っていただけに、嬉しかったが、何より驚いたのが、最後の曲を演奏し終えた直後のこと。何と彼は演奏の終わった瞬間、笑顔を輝かせたのである。

 その笑顔は“曲を弾き通した”という達成感ではなかった。“演奏をすることが何よりも楽しい”と思わせるものだった。素晴らしい。

 プロ/アマを問わず、演奏することに慣れてしまうと、自然と演奏する楽しさを忘れがちになる。それを彼は持ち続けているのだ。彼の演奏の素晴らしさが、コンクールを勝ち得たという勲章に後ろ盾されるものではなく、この純粋とも言える演奏への姿勢から来るのだと感じた時、私も思わず微笑んでいた。

2010年03月13日(サンドイッチデー)
 @過日、観た映画(DVD)より1本。『インランド・エンパイア』。デヴィッド・リンチ監督の2006年の作品だ。

 3時間もの大作。だが、一瞬たりとも飽きさせない。リンチ・ワールド全開の傑作である! どこを切っても、リンチ監督でしか撮れない、独特な、それでいてクオリティの高い世界があふれ出る。この世界の濃厚さには、思わずむせかえる。だが、それが良い。最高である。

 Aサンドイッチデーといっても、スコットランドのサンドイッチ伯爵とは一切関係ない。1が3で挟まれている(3-1-3)から、とか。ちなみにサンドイッチはイギリスで生まれたと言われる。だが実際には、スコットランド生まれである。まあ、既にイングランドとスコットランド間で、連合王国が成立(1707年)しているので、間違いではないけれどね。

2010年03月10日(東京大空襲記念日)
 よく行く某大型CDショップを先ごろ訪れたら、やたらと店員が背後から“いらっしゃいませ!”と声をかけてくる。万引き防止のためなのだろう。だが五月蠅くてかなわない。やめてほしい。だがこればかりは店側の利益にかかわることなので、そうそう文句も言えない。仕方がないので、万引き犯に告ぐ。やめよ。

2010年03月09日(関門国道トンネル開通記念日)
 今朝、久方ぶりに6時間もの睡眠を貪った。明け方、真に迫った、ものすごい悪夢を見た。そしてうなされ、起きた。目が覚めてしばらくしても、体が震えていたほどの悪夢。慣れぬことはするものじゃない?!

2010年03月05日(珊瑚の日)
 そいつは突然、やって来た。出がけに開いたメール。不審に思いつつも、添付ファイルに直接、ウィルス・スキャンをかけてみる。結果は何の問題なし。もともとメール送受信の際にもウィルス・スキャンをするように設定してある。つまり2回走査し、両方ともオーライ。そして開く。途端・・・ 感染した。

 あとは“XP Ineternet Security 2010”なるソフトが勝手に起動し、パソコン内を検索。そしてウィルスやスパイウェアに感染していると、数分置きにアラートを出してくる。そしてマイクロ・ソフトを装ったサイトに移行させ、カード番号等をフィッシングの要領で抜き取ろうとする。

 慌ててパソコンのコントロール・パネルを起動。さらにマカフィーのセキュリティセンターも開く。ぞっとした。どちらも見慣れぬ項目がある。書き換えられているのだ。完全にヤバい。

 次の瞬間、私はインターネットを物理的に遮断した。ケーブルをパソコンから抜いたのだ。こうすればこれ以上の情報の漏えいはない。だが先のプログラムは数分置きにアラートを出し、こちらの操作を妨害する。それにも負けないように、ウィルス・スキャンを実行。結果は「感染していません!」。本当かよ。

 ならばと、Spybotに走査させる。その間にサブのパソコンを起動。ネットにつなぎ、ネット・ショッピングなどで使用しているパスワードを変更する。45分後、20と数か所の感染が確認される。感染箇所を修復。

 この後、どうしても本日中に終わらせなければならない用事(他の用事はキャンセル)を済ませに外出。

 帰宅後、マカフィーに徹底的にパソコン内を走査させる。更に複数のソフトを使い、走査に合計5時間以上を費やした。感染は確認されない。

 それでも不安だったので、マカフィーのテクニカル・サポート・センターに電話をし、相談。より強力なチェック・プログラムを送ってもらう。それをサブのマシン経由で、感染したマシンに移す。4時間かけて走査。感染は確認されず。良かった。ほっと胸をなでおろす。

 この間、サブのマシンを使い、ネット上で情報を集める。日本での報告例は少ないが、それでも海外では被害例がかなり報告されていることがわかった。ガンプラーと呼ばれる、かなり悪質なウィルスの類らしい。様々な亜種が存在し、それぞれ、潜伏場所が異なる。そのため駆除は困難を極める。ネットに投稿された文章を読む限りでは、最新型のものほど駆除は事実上、不可能のようだ。

 この間、当の感染したパソコンは、ネットからは物理的に遮断したまま。走査も完了したので、パソコンの電源を一旦切り、再起動。ネットにつなぐ。すると・・・ まただ。

 “XP Ineternet Security 2010”が現れた。どうやらSpybotらが駆除したのは、そのプログラムの一部らしい。一部をなくしたからなりをひそめ、再びネットにつないだ途端に息を吹き返す。まるでトカゲのしっぽ切りだ。ファイアーウォールで通信を遮断しようとセキュリティ・センターを開く。今度こそ、本当にぞっとした。以前は、項目が増やされていただけだった。今度は設定そのものまで書き換えられ、こちらから全く手が出せないようになっている。背筋に鳥肌が立つ。

 再び、物理的にネットから遮断。マカフィーのスタッフに相談する。するとしばらくして、こちらのパソコンの情報を収集するソフトを送ってくる。これで感染したパソコンの中の情報を集め、状態を診ようということらしい。人間でいえば、レントゲンか胃カメラか。

 本来、このようなソフトは一切使用したくない。だが、ここは緊急事態だ。サブのマシン経由で送ってもらったソフトを感染したパソコンに移し、収集したDATAをマカフィーに送り返す。同時に、“XP Ineternet Security 2010”が暴れている様子を画面コピーしておいたので、その画像も先方に了承のうえ送る。

 数時間後、一つのファイルが送られてきた。サブのマシン経由で感染したパソコンに移す。ファイルを開くと、レジストリ・データーが入っている。先方で感染源を突き止め、レジストリを強制的に書き換えることで活動を抑えようということらしい。指示されたとおり、一旦、レジストリのバック・アップをとった後で、新しいものに書き換える。さらに指定されたWindows内のフォルダの中身を全て削除。そしてパソコンを再起動しネットに接続する・・・ と、今度は大丈夫だった。立ち直った。ほっとした。

 費やした日数、3日間。まさに悪夢だった。パソコンでの仕事は、ほぼ全てストップ。ベンディングだ。代りにパソコンを使用しない仕事は、全て終わらせることができたが。メールもサブのマシンから、ウェブ・メールを使用するのみ。従って大半は先延ばし。

 自分の不注意から招いた事態だが、本当に今回は駄目かと思った。実に昨日の夜半から、再セットアップを考え、外付けハードディスクに主要なDATAをコピーし始めていた。マカフィーのスタッフのおかげで何とかなったが(その代り、そのソフトを信用したためにこの状況に陥ったのだが)、いやはや本当に気をもんだ数日だった。

 なおメールのタイトルは“UPS Delivery Problem NR ...”(...には数字が入る)。送信者はPostal Support ... であったり、Service Manager ... など。UPS_INVOICE(この後に数字がつく)なる圧縮ファイルが添付されてくる。これを開くと、感染する。皆様、気をつけましょう。私はその後、2回送られてきているが、もちろん、削除である。正直、右クリックで選択するのにも、今はまだ躊躇するが。

 それにしてもなぜ私がこのファイルを開いてしまったか。普段から海外と品物のやり取りがある上に、こちらから手紙などを送っているから、それに関することだと思ったのだ。しかも運の悪いことに、その方面で専用的に使用しているメールアドレスに、件のメールが届いた。

 しかしよくよく考えれば、郵便局にこちらのメール・アドレスがわかるわけがないのだよな。出がけの急いでいた時でなければ、開かなかったのだろうが。まあ後の祭りだが。おかげで予定はここ3日分、完全に狂った。やれやれ、やれやれ、だ。

2010年02月26日(2.26事件の日)
 どうもものすごく疲れていたらしい。2月の日記の日付が、全て“12月”になっていた。それに気づいたのは今朝がたのこと。2月ももう終わりだというのに。やれやれだ。

2010年02月25日(夕刊紙の日)
 先日、偶然、テレビで久方ぶりにピアソラの曲を聴いた。そのおかげでここ数日、ピアソラ熱が復活。と思っていたら、そのピアソラがテレビから何度も流れてくるではないか。

 何事かと思えば、冬季オリンピック女子フィギュアだ。ピアソラの曲を使っている選手がいるのだ。“ダンス・ミュージック”だったタンゴを芸術の域に昇華したのが、ピアソラ。ジャンルなどが違うとはいえ、その曲を踊りに使っている選手がいる。これを観てピアソラ自身はどう思うのだろう。

2010年02月20日(普通選挙の日)
 旬な話。19日付のイギリスIndependent誌(インターネット版)によれば、つい先頃イギリスで補欠選挙が行われた。

 結果、自由民主党から労働党が2議席を奪った。一方、自由民主党も保守党が強い地域で議席を獲得。果たしてこれが、現在、与党である労働党に吉と出るか、はたまた、凶と出るか。5月の総選挙まで15週である。

 なおウェールズでこの補欠選挙が行われたのは、南ウェールズのブリッヂエンド(Bridgend)のみ。労働党が獲得票数200と、自由民主党の193にわずかな差で勝利した。去年5月の総選挙では、自由民主党の獲得票数278に対し、労働党は271票。逆転したわけである。ちなみにウェールズ党(Plaid Cymru)は25票だった・・・ 。

 怖い話。昨日の昼以来、忙しくてメール・チェックが全くできていない・・・ 。[訂正]しっかりと目を通せていない。やれやれ、だ。

 リアル・タイムな話。朝からずっと「猫大好きフリスキー」という例のコマーシャル・ソングが、頭の中を流れている・・・ 。

 余計な話。わが愛車、乗り始めて10年を超える。だが未だ現役で頑張っている。先日、給油した際に計算したところ、1リッターあたり12.3805キロ・キロメートル走っている。健闘してるね。

 もうひとつリアル・タイムな話。車は検討しているが、私自身は肩で息をしている。どうも無理が祟っているらしい。祟っているのは無理ならばまだ良いか、と考える今日この頃である。・・・ やれやれだ。

2010年02月16日(天気図記念日)
 イギリスで人気のテレビ番組のひとつに、Doctor Who (BBC)がある。その人気、ストーリーが親子の間でも話題になるほど。だがこれほどの人気の娯楽作品に、政府に対する批判がこめられていた――。

 時は1987年。“鉄の女”の異名を持つマーガレット・サッチャーが、総選挙に勝ち、第3期の政権を握り始めたころのこと。物語の中に、巧みにサッチャー政権に対する批判が込められたという。

 物語の舞台は暴君ヘレンAが支配する惑星テラ・アルファ。その惑星の工場や炭鉱でロボットたちが働き続けていた。そのロボットたちが、反乱を起こす。このヘレンAがサッチャーであり、ロボットたちの反乱が1984-85年グレート・ストライキ(または炭鉱ストライキ)の象徴だという。この他にも痛烈な批判が、いくつも込められていたという。

 これは批評家の分析ではない。当時の台本を書いていたウェールズ人ライターのラッセル・T・デイヴィス(Russel T Davies)らが今年になって明らかにしたことだ。

 1984-85年のグレート・ストライキがウェールズをはじめ、イギリスの炭鉱コミュニティに与えた影響は計り知れない。ウェールズではマニック・ストリート・プリーチャーズらの音楽に現れている。映画では(ウェールズではないが)『ビリー・エリオット』や『Vフォー・ヴェンデッタ 』の下地にある。それがこんなところにも現れていたとは。すごいね。

2010年02月10日(観劇の日)
 なぜか頭の中をマイク・オールドフィールドの『チューブラー・べルズ』が、ぐるぐると回る。しかもパート2のほうだけ・・・ 。

2010年02月08日(ロカビリーの日)
 過日観た映画(DVD)より2本。

 『ソウ4』は、暴力シーンが苦手でなければ大変楽しめる。1作目以降、ストーリーよりも売り物の“惨殺シーン”(拷問と呼ぶには生ぬるい)ばかりが目立ち、ヘキヘキしていたのだが、これは別モノ。主人公たる連続殺人鬼ジグソウの過去が語られるが、とってつけたものになっていない。なかなか魅せるドラマである。

 『あなたになら言える秘密のこと』。2005年のスペインの映画だ。これは諸手をあげてお勧めする。恋愛映画のように宣伝されているが、全く違う。単なる人生やり直しや、再生の物語でもない。非常に奥が深い。

  2010年02月05日(長崎二十六聖人殉教の日)
 CDのプラスチック・ケースを眺めていて、突然、思った。何でこんなもの、ありがたがって大切にとっていたのだろう?と。

 紙ジャケットは相変わらず嫌だが、このケースも相当ひどい。ジャケット類を取り払えば、何の特徴もないプラスチックだ。しかもかなり幅をとるし。中古店だとケースにヒビが入っているだけで、買い取り値が安くなると聞いたが、こんなもの、他のケースと入れ替えれば済むじゃないか。やれやれだ。

2010年02月03日(節分)
 今日の夕方、東京は突然の天候の変化に襲われた。何と、雪である。傘なしでは歩けぬ量。驚愕である。最近では比較的的中率が高い天気予報でも、一言の言及もなかったように思う。それにしても、突然の雪に、傘はかなり売れたことだろう。かくいう私も、売り上げに貢献した一人だが。

2010年02月01日(テレビ放送記念日)
 旬を通り過ぎて、リアルタイムな話。本日、19時30分過ぎに渋谷を出た時は、雨だった。世田谷から武蔵野市に入ったあたりで、雨は雪に変わった。

 東京では西に向かう場合、環状線が一つの区切りになる。気候や文化などガラリ、と、変わる。トンネルを抜ければ雪国だった、ではなく、環状七号線を超えれば雪だった、である。

 それにしても今日の雪はすごい。雪が降る以前に雨が降っていたというのに、雪に変わって数時間で一面銀世界だ。明日の交通が心配だな。

2010年01月30日(3分間電話の日)
 珍しく旬な話題を。ここ数日、身の回りで本当にあった話。

 @某大学の英語の成績の付け方は、細に渡って決められている。曰く、出席点20%、前期試験点20%、後期試験点20%、e-learning10%、授業積極度10%、共通テスト20%。

 このうち、e-learningの結果は某准教授だけが握っている。それをなぜか担当者にわたさない。故に試験の採点が終わっているのに、成績が出せない。

 A教室のカードキーを控室の机の上に忘れる。さらに車のキーを、書類の山の傍に置き忘れる。更にどこかに忘れたことを忘れる。そして自分が誰だか・・・ は忘れなかった。書こうとしていたことは忘れたが。

 B先日、久方ぶりに1時間ほど寝た。それもゆっくりと。ただし電車の中でだが。おかげで睡眠時間は3時間を超えた。・・・ やれやれだ。

2010年01月27日(国旗制定記念日)
 メール・ラッシュ・・・ ! 2時間以上書いているのにまだ終わらない・・・ 。・・・ 。・・・ 。・・・ 。・・・ 。

2010年01月23日(電子メールの日)
 実際には、もう24日になっている。それにしても仕事で午前様とは、おつだな!

2010年01月21日(ライバルが手を結ぶ日)
 日本もイギリスも失業が問題になっている。ウェールズもその例に漏れない。だがそこに、日本から光が射すかもしれない。

 豊田合成が南ウェールズのゴーセイノン(Gorseinon)に、車の部品を扱う工場を建てると発表した。これにより600人の現地の人々が雇われるという。

 かつて南ウェールズの炭鉱がつぶされ、炭鉱夫が糊口をしのぐためにハイテク企業で屈辱を感じながらも働く姿を描いたのは、パトリック・ジョーンズ(Patrcik Jones)ら若き詩人であった。さて、今回は――?

2010年01月18日(振袖火事の日)
 電話ラッシュ・・・ !! これが全てメールだったらと思うと、恐ろしい(ん?)。そういえば、メール・ラッシュでもあったな。

 加えて本の山から雪崩は起きる。おかげで探していた本が見つかったが。やれやれだ。

2010年01月14日(タローとジローの日)
 実は新年早々(?)メール・ラッシュが続いている。返事がまだ届かない皆さま、大変申し訳ない・・・ 。順次、やっていますので、首を長くしてお待ちください。

2010年01月12日(スキーの日)
 今日は東京都内で初雪が降った。しかも都心部で。しかしながら都心部にいながら、全く見なかった。雨と寒さに震えるばかりだった。残念。

 ところで去年の年末に寝込んだせいで、大掃除の真似事すらできなかった。毎年、真似事だが、最低でも積み重なったままの本などを片づけるぐらいはする。だが今、部屋を眺めると、資料のみならずCDなどが山のように積まれたままになっている。これが時折、雪崩を起こす。雪は見ずとも、部屋で雪崩が起きる。嫌な冬だ。

2010年01月11日(成人の日)
 今日は成人の日。最近では自治体によっては、前の日に成人式を行うところもあるそうだが、報道によれば既に昨日の時点で、暴れるなどして逮捕された新成人がいるそうだ。一部とはいえ、このような輩が社会に出てきて、数年後には日本の経済を担うのかと思うとぞっとする。

 ぞっとすると言えば、今日の東京は、本当にぞっとするほど寒い。部屋の中にいても、もう1枚重ね着したいほどだ。

 ウェールズは更に寒い。地域によっては雪は舞うぐらいのようだ。だが凍てつくほどの気温が、ウェールズ中を席巻している。日中の最高気温が、南のカーディフで2度となっているいがいは、どこも0度もしくは氷点下である。

 このため休校が相次ぎ、作物が被害を受け、塩の需要が増している。――塩は道路の凍結防止剤として使われる。各地方自治体が備蓄していた塩が残り少なくなり、Ineos社が12,000トンものの塩を提供することになった。

 明日は更に雪がひどくなるとか。現地の方々、どうぞお気をつけて。

2010年01月09日(とんちの日)
 東京は“寒い”ぐらいで済んでいるが、ここ数日、何でもウェールズは大雪らしい。休校も相次いでいるとか。大変だね。一説によれば、ここ10年で一番寒い冬になるそうだ。そのあおりか、意外にも、スカーフの売れ行きが良いらしい。世の中、何が売れるか、何が起こるか、わからないやね。

2010年01月01日(元旦)
 今年は年が明けて武満徹の「弦楽のためのレクイエム」を聴いた。去年の最後は「エア」である。

 外で最初に鳴ったのが、花火か爆竹の音。新年が明けると同時に鳴った。それ以外は、静かな夜だ。

 今になって初めて夜空を見上げた。星空だ。

 今、最初の車が通った。0時10分である。

 今年が良い年でありますように。本年もよろしくどうぞお願いいたします。





文章:Yoshifum! Nagata
(c)&(p) 2010: Yoshifum! Nagata






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